2004年09月12日

ツシマ

以前、日露戦争の記事について書いたので、
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世界史に残る大海戦である日本海海戦についての本を読んでみた。

海戦で生き残ったロシア人水兵の一人が、熊本で捕虜にされている間、同じく捕虜にされた各艦の乗務員から聞き取ったインタビューを元に書いた一級の資料である。

まず、分量がすごい。びっちりとした2段組で分厚く、今時はやらないだろうなと思ったら、やはり新版では2冊組みになっていた。

こういう研究となると、日本人は弱いと思う。台風、地震など災害のせいなのか、食べ物のせいなのか、はたまた良い気候のせいなのか、とことん追求する粘りが足りないように思う。また、あっさりした性格、潔さを好むのが日本人だろう。

あっさりした者どおし、国内でやっている分には良いが、これが一旦交渉となると不利に働く場面が多い気がする。

さて、本書の中身だが、バルト海出発前に勝負が決していたことが良く分かる。海軍は組織の淀みを生じ(同じことが30年後日本にも起こる)、無能な士官が幅を利かせるようになる。

一方、水兵は共産主義革命に熱を上げるものが現れ、時にサボタージュもするが、全体として「これは金持ちの戦争」と考え、戦闘意欲を持っていない。

戦略的にも、ヨーロッパから遥かに遠征するなら、当然それだけの準備と日本軍を上回る兵力が必要だが、どちらも無かった。

日本海海戦では大勝利を得た日本軍だが、旅順をはじめとする地上戦では消耗しきっていて、これ以上戦争継続は難しい状況だったのは後の歴史が教えるとおり。

ツシマ〈上〉バルチック艦隊遠征
ツシマ〈上〉バルチック艦隊遠征
ツシマ〈下〉バルチック艦隊壊滅

shikoku88 at 23:38│Comments(0)TrackBack(0) 

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