2025年11月24日
日本人の姓の8割以上が地名に因る
日本人の姓はその数が多いので有名。世界中から移民が集まっている米国は別にして、隣国を見てもわかる通り、ほとんどの国では姓の数はかなり限られている。
233:日本人の姓の種類は全部で15万とも20万ともいわれているが、その8割以上が地名によっているつまり、住んでいた場所の地名をそのまま姓にしている。レオナルド・ダ・ヴィンチが、「ヴィンチ村のレオナルド」であるのと同じ理屈。
東京の青山墓地の「青山」は、江戸時代にその場所に屋敷を構えていた大名「青山氏」に由来しているが、遡れば、青山氏の名前も、葬地に由来していたのかもしれない。192:「アオ」や「イヤ」は葬地を指す言葉青木が葬地を指す。
うちの地元。うちからは歩いていくにはかなり遠いので、盛んだったのが地理的に近い詫間町だったのは納得。195:イヤダニへ参る香川県西部に行われる、死者の霊を弥谷山に送っていく習俗。弥谷山は香川県三豊市三野町と仲多度郡多度津町にまたがる標高383mの山で、300m付近に四国八十八カ所の第71番札所、剣五山弥谷寺がある。この山は香川県西部、ことに三豊郡・仲多度郡・丸亀市およびそれに属する島嶼部一体で死者の行く山と考えられており、葬送儀礼の一環として弥谷参りが行われた。特に近年まで盛んだったのは荘内半島(三豊市詫間町)である。
四国で「イヤ」といえば、徳島の四国山地に奥深く入ったところにある「祖谷」。ここなど漢字も「祖先の谷」なので、そういう由来なのか。197:柳田國男『故郷七十年』(初出1957~58『神戸新聞』)「イヤという地名を全国的に調べてゆくと、先祖の霊のある所をイヤ山イヤ谷と呼ぶ事例が多いのであって、亡霊を山に埋葬した風習、そして後には霊を祭る場所は別に人家の近くに置くという両墓制度の習慣にも関わって来るのである」
223:「賽の河原」はサエノゴウラ(ゴウロ)が原義(柳田國男「葬制の沿革について」1929)サイはサエ(境)のことであり、すなわち「死者の去り進む地」。カワラは「河原」ではなく、ゴウラを指す。ゴウラは、「石原」のことで、箱根の強羅もこれになる。

