2025年11月06日
ロシアの安定
やっと第一章「ロシアの安定」。プーチン大統領第一期目の西側の期待「ロシアも西側になるのではないか」が消えてから、プーチン大統領への見方は厳しくなった。曰く「自国を地獄への長い転落に導き」(2022/3/2ルモンド論説)など。しかし、統計数字は全く逆の成果を示しているという。
49:安定化に成功(2000~2017)人口10万人当たり
アルコール中毒による死亡率 26→8人
自殺率 39→14人 2021年11
殺人率 28→6 2020年5
何れも劇的な改善ぶりだ。「社会の最も弱い者」である乳幼児の死亡率は、社会の一般的な状態を評価するのに特に重要だというロシアの乳幼児死亡率(1000人当たり)は19人(2000)→4.4人(2020)にまで改善しており、アメリカ(5.4人)より低くなっている。
また、ロシアは世界一の原発輸出国となっており、2021年段階で国営原子力企業ロスアトムは、中国、インド、トルコ、ハンガリーに35基の原子炉を建設中だ。背景の一つには、エンジニアの多さがある。
50:農業
食料の自給自足を達成し、世界の主要農産物輸出国に。
2020農産物加工品の輸出は過去最高の300億ドル>天然ガス輸出(260億ドル)
59:エンジニアは米国よりもロシアが多い
高等教育機関でのエンジニアリング専攻2020
アメリカ 7.2% ロシア23.4% 日本18.5% ドイツ24.2% フランス14.1%
人口(ロシア146M アメリカ330M)を考慮しても、エンジニアの絶対数はロシアが圧倒。
では、アメリカはなぜこれほど技術革新で成功しているのかと言えば、エンジニアを中国やインドからの「輸入に頼っている」という現実がある。
69:世界の多様性を認識する能力が消滅したことで、ロシアに対するリアリスト的な見方も失われた
プーチン政権の説明要因となるはずのロシア文化の存在を考慮せず、この政権を一般的な観点からしかとらえない、現代のロシアに対する西洋の態度とは、1960年代以降の段階的に進んだ態度変化の帰結。
