2025年12月10日
しなやかな社会
本書で強調されているのが「中間集団」の役割。個人が所属する「中間集団」がないと、人は孤独になり、その結果、安直な解決を政治に求めようとする。
農村が解体されるまでの日本社会では、地域社会が日本の主な中間組織であった。戦後、都市化が進み、サラリーマンが多数派になったときは会社が中間組織であったと思う。それは、大家族主義的な会社が多かったからだが、バブル崩壊でそれが維持できなくなり、多くの会社は正社員を縮小して、非正規雇用を増やしていく。214:国を閉じるという精神の構え正しい意味で国を閉じる。暴力化する国際社会で主要プレーヤーが多頭化する時代に、日本は「自己同一性」をしっかりともち、自らの生活リズムを崩さない。
これこそ今起こっていることで、国会での議論が外交・国防から、個人的な問題と思われることまで多岐にわたる。「地方自治」と言っているのが中央集権国家であるという矛盾。国は国政に集中し、地域のことは、それぞれの地域で解決する能力と権限を持つべきだろう。217:日本社会の脆弱性バラバラの個人は、みずからの危機を、国家に直接どうにかしてもらおうと考えてしまう。地域共同体が生き生きとしていれば、まずは互いに支え合おうとする。国家が苦手とする、細部に関わる、しなやかな関係構築こそ中間集団の役割。
「しなやかな社会」というのは、非常時でも混乱しないレジリエントな社会でもある。221:しなやかな社会「自分はないがしろにされている」という感情を元手に声を上げる。きわめて個人主義的な怒りであり、敵対的な共同性。他者への「尊厳」を忘れている。→非常時でも混乱しない、柔軟な人間関係を作ることはできない
222:成功も悲惨も「過激」な平時の自由非常時でも下げ幅の低い国内循環型の生活スタイルを提案。

