2025年12月10日

しなやかな社会

国家の尊厳(新潮新書)
先崎彰容
新潮社
2021-05-17



本書で強調されているのが「中間集団」の役割。個人が所属する「中間集団」がないと、人は孤独になり、その結果、安直な解決を政治に求めようとする。
214:国を閉じるという精神の構え
正しい意味で国を閉じる。暴力化する国際社会で主要プレーヤーが多頭化する時代に、日本は「自己同一性」をしっかりともち、自らの生活リズムを崩さない。
農村が解体されるまでの日本社会では、地域社会が日本の主な中間組織であった。戦後、都市化が進み、サラリーマンが多数派になったときは会社が中間組織であったと思う。それは、大家族主義的な会社が多かったからだが、バブル崩壊でそれが維持できなくなり、多くの会社は正社員を縮小して、非正規雇用を増やしていく。
217:日本社会の脆弱性
バラバラの個人は、みずからの危機を、国家に直接どうにかしてもらおうと考えてしまう。
地域共同体が生き生きとしていれば、まずは互いに支え合おうとする。
国家が苦手とする、細部に関わる、しなやかな関係構築こそ中間集団の役割。
これこそ今起こっていることで、国会での議論が外交・国防から、個人的な問題と思われることまで多岐にわたる。「地方自治」と言っているのが中央集権国家であるという矛盾。国は国政に集中し、地域のことは、それぞれの地域で解決する能力と権限を持つべきだろう。
221:しなやかな社会
「自分はないがしろにされている」という感情を元手に声を上げる。きわめて個人主義的な怒りであり、敵対的な共同性。他者への「尊厳」を忘れている。
→非常時でも混乱しない、柔軟な人間関係を作ることはできない
「しなやかな社会」というのは、非常時でも混乱しないレジリエントな社会でもある。
222:成功も悲惨も「過激」な平時の自由
非常時でも下げ幅の低い国内循環型の生活スタイルを提案。




shikoku88 at 19:54コメント(0) |  | 提言 

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