2025年01月13日

ドルを「殺す」者

強い通貨、弱い通貨 (ハヤカワ新書)
宮崎 成人
早川書房
2024-08-21



日々実感するとおり、円の実効為替レートは1970年代初めの水準にまで落ちている。この20年で見てもその価値は半減しており、なんとその下落幅はアルゼンチン・ペソを上回る。ピークだったのは1995年でその時に比べると1/3近い。

円で給料をもらい、円資産しか持ってない人は円建ての資産が変わらなくても、その分、世界の中では相対的に貧しくなっている。政府が借金を重ねて、バラマキ政策を継続し、社会保障制度が破綻しないようにしてきたが、エネルギーの90%、食料の65%はどうしても輸入しなければならないので、円安が続けば買値が高くなった分貧しくなる。
35:円の実効為替レートは1970年初頭に戻る
�.ぅ離戞璽轡腑鵑亡陲鼎�収益機会がアメリカに比べて劣っている
��円の国際的な利用が限定的
�1澆鮟笋訶譽▲献△涼論�学的状況に漠然たる不安感
+金利差・貿易赤字(短期的要因)
日本に次いで通貨が弱くなったアルゼンチンでは、新任のミレイ大統領が「ドル化」(ペソの廃止)と中央銀行の廃止を進めている。ポピュリズム政治が長く続いたアルゼンチンでは、中央銀行の政治からの独立性が担保できなく、政府財政をペソの増発で支えてきた。当然、それはハイパーインフレーションをもたらし、国民生活に大打撃を与える。そして低所得層が更なるバラマキを求める悪循環だ。

やっていることは日本と同じなのだが、日本の方が経済規模も大きく、円の国際通貨としての信認もあるので、これまでのところハイパーインフレの状況には陥っていない。しかし、物事には何事も限界がある。日本が「ドル化」しなければならない日は来るのか。

はじめに:マイノリティ・リポート
ほとんどの国は、自分たちの国に特有の通貨をもつ。
強い経済関係にある大国の通貨をそのまま国内で用いたり、国内の高インフレへの解決策として信用力のある他国の通貨(主にドル)を自国内で流通させたりすることはよくある(「ドル化」)。
自国通貨と他国通貨が併用されるのを公認するケースが多いが、自国通貨辞退を廃止してしまうケースもある(ジンバブエ)。

覇権通貨:アメリカが主観的にドルを世界最強の通貨として見ているだけでなく、各国ともその状況を追認し、特に困らない限りアメリカの行動の自由を容認している。


Chris Poel
shikoku88 at 17:46│Comments(0)│本 | 経済

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