2024年10月07日
戦後最大のミステリー
総理大臣経験者が初めて逮捕されたロッキード事件。一審は有罪判決。上告されて争われているうちに田中角栄本人の死去で終了するという、なんともピリッとしない幕切れとなる。
「フワフワと現れて、フワフワと消え去った事件」とは、ロッキード事件丸紅ルートの判決を担当した元最高裁判事・園部逸夫が本書執筆に当たって2018年に語ったこと。被告死亡で結論が出ないままの裁判。これを、著者は「昭和を正しく検証できないのに、現代を語れるのだろうか」という問題意識で調査を開始した。
この裁判は、何から何まで異例だった。まず、贈賄罪で元首相を裁こうというのに、賄賂を送った側のロッキード社員は予め東京地検が「免責保障」をし、さらに裁判所もそれを追認している。
この裁判は、何から何まで異例だった。まず、贈賄罪で元首相を裁こうというのに、賄賂を送った側のロッキード社員は予め東京地検が「免責保障」をし、さらに裁判所もそれを追認している。
この何が何でも、田中元首相を逮捕して有罪にするという背景には、田中の後に首相になった「クリーン三木」の不人気があった。政治改革を掲げた三木は田中を徹底的に追い込むことで、支持率低迷の打開策としたのである。48:当時の米国刑法では、海外での利益供与は罪に問われず⇔日本の法律では、外国人でも日本の公務員に賄賂を渡せば贈賄罪コーチャン「尋問に応じて、賄賂を渡した事実を証言しても、逮捕・起訴されない」保証を検察庁に要求→東京地検は、ロッキード社コーチャン、ウィリアム、エリオットを超法規的に「免責」保障。
55:三木首相の猛進フォード米大統領に親書を送り、関係書類開示を要求「灰色高官の名前があれば、公開する」被告の有罪が確定して初めて犯罪者とする法治国家の基本を否定。
80:「角さんの立法でうなったのは、常にその施策を行うための財源にまで目を向けることだ。いかにも実業家としての感性があった。カネがなければ、事業はできないという感覚を持った稀有な議員だった」(元通産省事務次官・小長啓一)
99:深刻な米国の貿易赤字(70年代)
日本と欧州が戦後復興。中でも、対日赤字が深刻。64年までは日本側の大幅な輸入超過→65年から対米黒字→71年25億ドル(7750億円当時)
102:アメリカ外交の巨人キッシンジャー
権謀術数に長けたキッシンジャーは、ニクソンの頭脳そのもの。
戦後27年を経ても、日本はアメリカの植民地であり、徹底的に尽くして当然(米国政府)。
127:日本列島改造論
計画推進するには莫大な予算が必要。角栄が総理として初めて編成した73年度予算で、過去に例のない超大型予算14兆円(前年当初予算比+25%)→インフレ加速&地価高騰
*老人医療費無料
