2024年09月20日
「保守」とは何か
「保守思想の父」とされているのはエドマンド・バーク(18世紀イギリス政治家)で、『フランス革命についての省察』を著した。フランス革命は生活への不満に始まり、王制を打倒して国民国家の理想を目指すが、新政府内部の抗争で悲劇に終わる。バークはフランス革命に反映された人間観へ不信を持つ。
つまり、フランス革命では、大衆社会は「こうあるべき」という理想を掲げたが、私たちの理性が完璧でない以上、一足飛びに高みに到達することはできず、逆に拙速なアプローチは大衆全体を悲劇に陥れる。だから、社会の発展は「永遠の微調整」を行うしかないと主張した。120:「私たちの理性は完璧なのか」誤謬を含んだ人間という存在が、完成された社会をつくることができるはずがない。常に暫定的であらざるを得ず、一足飛びに高みに到達できない。
124:バークはまた、「復古」「反動」「進歩」のいずれの主義に対しても懐疑的範を求めるべきことは、「過去」の厚みの中にある。
「過去を踏まえ、多くの無名の人たちが積み上げた経験値に学びながら、漸進的な改革をしていく」、これが保守の発想なのだ。
ここ数年の米政治の混乱ぶりを見ると、いよいよアメリカの民主政治の危機が迫っているのかと懸念する。130:アメリカのデモクラシーはいずれ破綻する(トクヴィル『アメリカの民主政治』マスメディア支配の時代がやってくるから。首都に拠点を置く大手のマスメディアが発展していくと、人々は中間領域に参加しなくなっていく。なぜなら、中間領域に参加するのは面倒だから。

