2024年07月10日
住民を避難させたのは正しい選択だったのか?
史上最悪の原発事故は1986年のチェルノブイリ原発事故(ウクライナ)。チェルノブイリ原発は旧ソ連で開発された黒鉛減速軽水冷却沸騰型炉(RBMK)で、構造的な欠陥を持っていた。さらに、驚くべきことに、事故に備えて原子炉を覆う原子炉格納容器がなかったため、事故が起きれば、そのまま放射能が漏れる構造であった。
128:発電所付近の3万人の住民の被曝量は1人当たり平均45レム(=広島の原爆の生存者の平均被曝量とほぼ同じ)=放射線症を誘発するほどではないが、ガンになる確率は1.8%増える。通常でもガンで死ぬ確率は20%なので、21.8%が被爆者の発ガン率。
この史上最悪の事故でも、ガンになる確率は1.8%増えるだけだったという。付近には3万人の住民が住んでおり、つまり、避難しなかった場合のガンによる死者数は540人増えたと考えられる。当時のソ連政府は、生涯の被曝線量が35レム以上になるすべての地域から住民を避難させた。当然の判断だと思われたが、実は、そのことで住民の死亡は数千人に増えた。
129:避難民は避難のストレスで、大量の喫煙・飲酒、薬物乱用が増加→被曝よりもはるかに多くの死者
地震でも、地震による直接犠牲者よりも、避難後の「関連死」の方が多いのが常。住居が破壊されるなど、非難を余儀なくされれば選択の余地はないが、原発事故の場合は、至近の場合はともかく、避難対象になる地域の大半は「安全に」と広く取られ、その半径が倍になれば、対象面積は4倍になる。
142:人間内部にある放射線源「放射性炭素」炭素14を食べ物から取り込み。半減期5730年。人間の内部では、毎分12万の炭素14による原子核崩壊。崩壊のたびに周辺の細胞にダメージを与えるベータ線を放出。わたしたちはみな、この体内の放射線とともに生きている。
福島原発事故のケースでも、避難対象地域は最大限広く取られたため、避難者は26000人に上った。「関連死」は2335人(認定者)とされ、主に津波による震災直接死の約1.5倍。原発事故の直接死はゼロとされている。自然界にも放射線はあり、人間自身、炭素14を食べ物から取り込み体内で放射線を出しているので、閾値を超えない限り、放射線への耐性はある。人間の耐性がないのは、非難に伴う環境の変化や孤独の方らしい。
106:石油の終焉?1956年ごろ世界の石油の可採埋蔵量<10億バレル→すでにくみ上げられている
原油増進回収法+油頁岩・油砂からも採取可能に→50億バレル増加
109:石炭から石油をつくる「フィッシャー・トロプッシュ法」を使えば、石油は千年持つ
石炭の炭素と、水から分離した水素を化合させて、炭化水素をつくる。
第二次世界大戦中に、連合国の経済封鎖のために石油を入手できなかったドイツで利用される。
製造コスト=1バレル$50

