2023年10月11日
記憶の配当
TVドラマ『ダウントンアビー』の執事カーソンがこんなことを言うシーンがある。
45:「人生でしなければならない一番大切な仕事は、思い出づくりです。最後に残るのは、結局それだけなのですから」
だから、著者は記憶に残る経験に金を使えという。
遺産を残せば喜ぶ遺族もいるだろうが、長寿となった今、80歳を過ぎて亡くなるころには子供は50歳を過ぎている可能性が高い。そこで、本書のタイトル"DIE WITH ZERO"ということになる。52:記憶の配当経験は私たちに、尽きることのない「配当」を与えてくれる。経験を増やすと、雪だるま式に幸せになれる。
日本人の金融資産は平均的に、死ぬまで増え続けるという。つまり、財産を使わないまま死んでいくのだが、「何かあった時に備えて」というのは誰でも同じで、アメリカ人の純資産も70代半ばまで増え続けるらしい。75:ゼロで死ぬ安全に、かつ不要な金を残さないためには、人が生きられる最長の年齢を想定すればいい。
82:米国世帯主年齢別の世帯の純資産(中央値)45歳 $124K55歳 $187K65歳 $224K
「全退職者の1/3が退職後に資産を増やしている」のは、日本に限った話ではないのだ。というのも、多くの人は、退職後の必要資金を計算するのに、単純に今の消費水準が続くと仮定して、それに余命を掛けている。しかし、実際は、年を取ると人は金を使わなくなる。
88:米国世帯の一般的な年間消費支出55~64歳の世帯 $65K65~74歳の世帯 $55K75歳以上の世帯 $42K
結果、想定以上に資金余裕が出るわけなのだが、誰のためにいくら取っておいた方がいいかは自分では分からないだけに、想定が難しい処。「一般的にはこう」と言われても、例外は常にあり、それが自分の身に起こらない保障はないので。

