2023年09月11日

ある通商国家の興亡



日本のバブル経済真っただ中で出版された本。当時、話題になったのを覚えているのだけど、私はLBSから合格通知が届いたころで、それから退職手続きやら、渡航準備やらで忙しくて読む機会がなかった。PodcastのCOTEN RADIOで最近「ハンニバル編」を聞き、思いだして読んでみることにする。

まず、ハンニバルが生まれたカルタゴとは、どんな国か?
27:カルタゴの”本国”〜フェニキア
地中海に臨むこの土地は、背後にレバノン山脈が迫る細長い海岸地帯で、農耕面積は極度に狭く、そのかわりに多くの良港に恵まれている。フェニキア人が”海の民”になったのは、まさしく自然。
そう、カルタゴとは、「海の民」として知られたフェニキア人の国なのだ。フェニキア人は高い造船技術を持ち、地中海をまたにかけて交易し、富んだ国だった。今のレバノンの場所である。それが、どうして、北アフリカに新たな国が建設されたのか。
31:BC814?カルタゴ
前9世紀ごろ、テュロスの王女エリッサによって建設。テュロス王マテンには息子ピグマリオンと娘エリッサ。相続争いで、エリッサはテュロスを脱出。
そう、カルタゴが出来たのは、フェニキア王室での相続争いが原因だった。
21:ある「経済大国」のたどった歴史、ひとつの「通商国家」の暗示に富む物語
この国は、いまから2000年以上も前に地中海世界で繁栄を誇ったたいへん活気ある商業国家だった。だが、ひたすら富の追求に励んだその努力が仇となって、わずか数百年にして世界から姿を消してしまうことになる。富の蓄積が周辺諸国の羨望を生み、羨望は嫉妬に、嫉妬は恐怖に、恐怖は憎悪へと高まり、やがて勃興してきた「軍事大国」によって、徹底的に破壊され、滅亡してしまうのである。
本書がバブル経済の中で話題になったのは、通商国家カルタゴが今の日本に似ているのではないかという文脈だったと思う。「富の蓄積が周辺諸国の羨望を生み、羨望は嫉妬に、嫉妬は恐怖に、恐怖は憎悪へと高まり、やがて勃興してきた『軍事大国』によって、徹底的に破壊され、滅亡してしまう」。

しかし、実際のところは、それから2年後にはバブル経済が崩壊し、「失われた30年」に突入する。その前に、日米貿易摩擦で日本車が目の敵にされたり(結果、現地生産が急拡大)、日米半導体協定で無理やり米国製半導体を買わされることになった。それがいかに無理筋だろうと、アメリカの核の傘に守られ、食料も半分は輸入しているのだから、いざとなれば言うことを聞くしかない。






shikoku88 at 18:30コメント(0) |  | 政治 

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