2023年04月09日
その後のGE
GEの看板事業は、ジャック・ウェルチの時代から、発電機、ジェットエンジン、医療機器に加えて金融だった。GEの錬金術は、安定したCFを生み出すメーカーとして安いコストで資金を調達し、それを金融事業でレバレッジを掛けることだった。
これまで本書で見てきた通り、2008年の世界金融危機でGEは破綻の淵に追い込まれ、結果、「自分たちは銀行ではない」として加盟すらしてなかったFDICによる保証で生き延びる。その結果、銀行としての金融規制を受けるようになり、金融事業で稼げなくなった。
次いで、2011年の福島原発事故で原子力発電の建設が止まってしまう。さらには2020年の新型コロナウイルスで航空機が飛ばなくなり、販売よりもメンテナンスで儲けていたジェットエンジン事業が大打撃を受ける。
結果、医療機器事業の一部を売却。そして、今年、医療機器事業は会社分割された。次は、発電機事業とジェットエンジン事業がそれぞれ独立する予定になっている。コングロマリットとしてのGEは解体された。
468:パンデミック
安定した収益源として期待されていたGEのジェットエンジン事業に打撃。
471:SEC調査終了
フラナリー退任後の2020年12月、GEが2億ドルの和解金を支払うことに同意して、3年以上続いたGEとSECのせめぎ合いが終わった。
472:SECの調査結果
人材を適切に管理する会社でも、事業を効率的に進める会社でもなく、規制当局への提出書類や公式声明の中で嘘をつき、増大するリスクを無視し、リスクを隠蔽するために奔走した企業の姿。
476:企業監査スタッフ(CAS)解体
CASは長年、野心的な経営幹部を選抜する試験場のような役割。過酷なリーダー養成プログラム。
公式の情報ネットワークと並行して存在する、CFO直属の神経回路に終止符。

