2023年03月23日
封じられた「打ち出の小槌」
イメルトがCEOを次いで間もない2002年、「債券王」ビル・グロス(PIMCO共同創業者)から手榴弾が投げつけられる。
「GEは長年、謎に包まれている」「私たち機関投資家は、なぜこの会社が毎年、あるいは四半期ごとに、15%の利益成長を続けられるのか、不思議に思っています」
ビル・グロスは、「GEの安定した収益は企業買収の産物であり、その資金のほとんどは自社株とCPで賄われている」ことを指摘。「信用の裏付けが十分でない」として、PIMCOではGEの長期債も短期債も買わないことを宣言した。
短期借入やCPで巨額の資金を調達し、それをより高い長期金利で貸し出すことで桁外れの利益を上げていた、GEキャピタルの核心を突いた。
GEはウェルチCEOの時代を通じて、この「キャピタルの打ち出の小槌」を利益調整に用いてきた。GEは銀行ではなく工業企業だからこそ高く格付けされ、そのおかげで安く資金を調達できていた。
96:GEは収益を維持するために複雑な操作を必要としていた
ビジネスの現場は、エンロン、タイコ、ワールドコムの3社が不正行為によって破綻した後、危険の度を増していた。新しい会計規則が導入され、SECから頻繁に情報開示が求められた。

