2022年11月15日

がんは生きるための代償

ヒトはなぜ「がん」になるのか 進化が生んだ怪物
キャット・アーニー
河出書房新社
2021-09-03



第2章は「がんは生きるための代償である」。

全ての生き物は、生き延びるために多様化を進化の過程で組み込んできた。そうでなければ、環境変化が起こった時に、それまでの環境に最適化した個体は生き残れなくなる。だから、今ある環境に適応できず、生まれたものの育たたない子孫も一定割合で生まれるようにバグが起きるようにプログラムされている。


47:地球に生命が誕生して間もないころ、一つひとつの細胞は独立していた。周囲に存在する他の細胞と干渉しあうことなく、自由気ままに生きていた。だが、独身時代を10億年ほど楽しんだあと、そろそろ実を固めることにした。細胞たちは協力し、互いにコミュニケーションをとるようになり、多細胞生物になった。はじめはゆるい集合体だったが、長い年月をかけて高度に組織化された生物に進化した。それぞれの細胞は専門の仕事をすることを覚え、固有の器官や臓器ができた。すべての細胞に場所と役割が与えられた。

48:最もすばらしいのは、多細胞生物が「性」をもったこと
単細胞生物である細胞が、自身をただ二つにわけて複製するのとは大違い。多細胞生物に雌雄の違いができるということは、卵子と精子をつくるのに特化した細胞、つまり生殖細胞ができること。

53:社会「資源および解決すべき課題を共有している個人が集まるネットワーク」
細胞の従うべき金科玉条
�〜�殖しすぎない
��決められた仕事を遂行する
�I�要以上に資源を浪費しない
�け�したら自分で始末する
�セ爐未箸�が来たら死ぬ

57:アポトーシスはがんに対する強力な防衛策
日焼けで損傷を受けて、正しく複製できなくなった皮膚細胞は、このまま残っても迷惑になるから自死するようプログラムされている。がんが発生するときには必然的に、この自動プログラムが故障するような遺伝子変異が起こっている。

62:生きることとがんになることは表裏一体
多細胞性の身体は、内在する利己的な単細胞性と一時的に休戦協定を結んでいる。単細胞性の能力を完全に封じ込めるわけにはいかない。多細胞性の身体が生きるためには、単細胞性の能力がなくてはならない。

shikoku88 at 23:18│Comments(0)│本 | その他

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