2022年08月18日

IRA

鷲は舞い降りた (ハヤカワ文庫NV)
ジャック ヒギンズ
早川書房
1997-04-01



作品中、一番の存在感を出しているのが、IRA兵士であるリーアム・デブリン。アイルランド一の名門大学トリニティ・カレッジで英文学を専攻した秀才だったが、父親がイギリス軍に暴行を受けたことがきっかけでアイルランド共和国軍(Irish Republican Army)に参加し、北アイルランドの独立のため軍事活動を行う。

アイルランド人らしい役作りで、酒飲みで、皮肉屋で、詩人。彼は先発隊としてただ一人、アイルランド経由でイギリスに送り込まれ、後から来るドイツ軍落下傘部隊のために車両その他を調達する。そのたった3週間の間に、地元の娘と恋に落ち、それが作戦に影響を及ぼす事になるのだが。

57:1901ボーア戦争
イギリス軍は、ゲリラへの対抗手段として農場を焼き払って全地域を掃討し、住民を強制収容所に送り込んでいた。

138:リーアム・デブリンIRA戦士
人生は不運な笑い草であったことを知り、それを笑う以外になすすべがないと決めた男の顔であった。

142:同
「この世は、万能の神様が、頭がどうかしているときに思いついた下手な冗談ごとにすぎないんだ。わたしはいつも、神様はその朝、たぶん二日酔いだったのだろう、と考えている」

146:同
「もちろん、それが戦争の帰趨になんら影響を及ぼさないこともたしかだ。イギリスは、たんに、アトリイを昇格させて空席を埋めるだけだし、夜はランカスター重爆が、昼は空の要塞が飛んでくることに変わりはない」




shikoku88 at 20:18│Comments(0) | 政治

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