2022年01月30日

江戸建設

剣は知っていた(三)(新潮文庫)
柴田 錬三郎
新潮社
2016-03-11



北条は秀吉に降伏し、小田原攻めは終わる。秀吉は武功のあった家康に関東八州を与え、家康は江戸に移る。家康の家臣たちは、これは秀吉の策謀だと大反対だった。本作では、井伊直政にこういわせている。

159:井伊直政
「関白は、駿、遠、参、甲、信の五か国を殿より奪う策謀としか考えられませぬ。関東八州と申しますが、まことは、伊豆、相模、武蔵、上総、下総、上野、下野のうち、房州に里見、上野に佐野、下野に宇都宮、日立に佐竹の大名が権力を敷いて居りますれば、御領となるのは、わずか四州しかございませぬぞ」

当時の江戸は、すぐに洪水になる低湿地帯と、海に迫る台地があるのみ。とても、政治経済活動に向いているとは思えなかった。しかし、家康は江戸の地利をはっきり悟っていた。それから、神田山を崩して浅草から日比谷までの湿地帯を埋めるという大土木工事が始まる。排水と水運のための運河も出来る。

168:日一日と、面目をあらためてゆく江戸の町には、旧領三河、遠江、駿河の国から、あらゆる職業の人々が、続々と移住して来た。また、家康は、小田原の建築、鍛冶、水道の技術を高く評価し、これらの職人を、ことごとく、ひきつれて来たのであった。


戦に強いだけでなく、組織作り、行政能力が高かったゆえに徳川幕府はそれから300年近く続くわけだ。



241:柳生一族
宗厳の父美作守家厳は、三好長慶に従って武功があったが、天文13年、多年の宿敵筒井順昭に柳生城を包囲され、新介といった15歳の宗厳を質子としてさし出さなければならなかった。

253:不動智(仏法)
十方無碍に、いかなる変化をもしめす力を蔵しながら、静かにして動かぬ心。
右手に権を握り、左手には縄をとって、らんらんと目をいからして、仏法を妨げようとする悪魔を降伏せんとして、つっ立つ不動明王によって、象徴されている。

shikoku88 at 19:35コメント(0) |  | 映画・TV 

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