2021年10月21日

第二レベルのカモ

欲望と幻想の市場―伝説の投機王リバモア
エドウィン・ルフェーブル
東洋経済新報社
2015-12-18



家を出てNYで相場師として暮らし始めたまだ10代のリバモア。それまで地元の「合百」では連戦連勝で、全部の店から出入り禁止をくらい、相場が張れなくなったのだ。「合百」とは、市場外で相場の騰落を当てる賭博で、客が勝てば、その分胴元が損をする。

NYでは、NYSE正会員のところで実際に株取引を始める。証拠金を積んでの信用取引だが、それまでの合百とはどうも勝手が違い、なかなか勝てない。ついに、有り金全てを失い、顔の割れていない地方都市でまた合百で再起を図る。

セントルイスの合百で大成功して、再びNYに戻るのだが、その店の一人の老投資家の話が出てくる。「凡庸な連中が履いて捨てるほど」いる中で他と異なる老人がいた。「かなり年寄りだったという点と、進んでアドバイスをしようとしなかったこと、そして相場に勝っても自慢しなかった」という点で異質だったという。

何も知らずに勢いだけで買う初心者が「第一のカモ」だとすれば、少々勉強して「自分は下落局面で買うのを好むゆえに分別がある、と信じる人物」は、「第二レベルのカモ」だという。では、第二レベルのカモと勝てる投資家との差は何なのか。

先ほどの老投資家の口癖は、「今は強気相場ですから」だったという。買っていた株が思惑通り上がり、他の投資家が利食っているときにも、「今は強気相場ですから」と言って売らない。大きく儲けるには個々の株の変動ではなく、全体の動きを見なければならないことを分かっているわけだ。

結果、「第二レベルのカモ」は小さく儲ける一方、全体相場を無視して、弱気相場のなかで個別銘柄を持ち続けて大きな損を出す。うまい投資家は、損失を小さく抑える一方、強気相場では最後まで持ち株を保持して大きく儲ける。

62:もしある株がその基準通りに動かなかったら、その相場には手を出さないことだ。なぜなら、何がおかしいかを明確にできなければ、その相場がどう進むかも判断できないからだ。分析なきところに予測はない。そして予測できなければ、相場に勝つことはできない。

67:第二レベルのカモ
自分は下落局面で買うのを好むゆえに分別がある、と信じる人物なのだ。だから相場の下落を待つ。また天井より何ポイント下がったかを売りの判断の基準にする。

72:「今は強気相場ですから」
大きく儲けるには個々の株の変動ではなく、全体の動きを見なければならない。

73:強気相場では、株を買って後は上昇局面がそろそろ終わると確信するまで持ち続けること
個別銘柄に関する情報や要因ではなく、相場全般の状況を把握しなければならない。(中略)そして手仕舞う時は一気だ。

97:最初の建玉で利益があがらないかぎりは、続けての建玉は手控えるべき
よく状況を見極めて待つ。


shikoku88 at 18:58コメント(0) |  | 投資 

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