2021年06月08日

インフレかデフレか



マクロ経済的に言って、今後の世界経済に大きな影響を与えるのは、インフレになるのかどうかだろう。

1990年代以降、世界経済は成長しながらインフレにならないという理想的な状態だった。残念ながら、日本だけがその間ゼロ成長とデフレだったわけだが。

通常、経済成長が続けば、景気が過熱してインフレになる。中央銀行の大きな役割の一つはインフレ退治だから、景気が過熱しないよう政策金利を上げる。景気は冷やされるが、山が高くならない分、不景気の谷も深くならないというわけだ。

ところが、1989年のベルリンの壁崩壊後、東側諸国が資本主義経済に参加したので、供給能力が増え、需要が増えてもインフレにならなくなった。新たに世界の工場になったのはもちろん中国で、1990年代以降、服から家電製品までほとんどの工業製品が中国製に換わった。

こうして、欧米諸国ではまれにみる長期にわたるインフレなき経済成長が続いた。問題は、この構造が、米中新冷戦で終わるかどうかだ。エミンさんは「デカップリングで終わる」という。終われば、元通り、インフレがある世界に戻るので、中国発デフレの影響を一番受けていた日本経済には朗報だ。

しかし、そうならないという考えもある。最大の要因は世界の人口動態で、戦後のインフレは多分に、人口増加が原因だった。世界大戦後多くの国でベビーブームが起こり、人口が急拡大した。現在、ベビーブーマーは日本でも欧米でも高齢者となり、人口は減少しつつある。

そして、その例外が、先進国で唯一人口増加を続けるアメリカで、自然増と移民の両方で、人口増加を続けている。だから、中国デカップリングでインフレが起きる可能性が一番高いのはアメリカで、だからこそ、世界中がアメリカの長期金利動向に一喜一憂している。

47:パンデミックが救った金融危機
こんなに騒いでいる理由の一つはSNS。SNSのおかげで、世界中のどこかで起きていることが自分のベッドルームで起きているかのような感覚になる。SNSは、ネガティブニュース、悲観論を拡散するにはきわめて便利な手段。

49:2008年以降、中国頼みとなっていた世界経済
2009年、4兆元(当時のレートで57兆円)という大規模な経済対策を打った中国は成長エンジンとして世界経済を牽引。

55:世界のデフレを主導した中国とamazon
中国とのデカップリングが進むと、中国からモノが簡単に来なくなる→世界的にインフレ→株価上昇



shikoku88 at 19:29│Comments(0) | 経済

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