2021年06月07日
70年に一度のチャンス
他の多くの本と同様、本書のあらすじは「はじめに」にある。
はじめに:パンデミックは米中新冷戦のカタリスト・一国が派遣国家になるためには、世界の他の国々に独自の政治システムと思想を提案する必要があります。経済的に強くなるだけでは派遣国家になることはできません。イデオロギー的にも優位に立つ必要があります。・中国は国家主導の経済と一党独裁による監視社会。中国はハイテクを駆使した監視体制のおかげで感染被害を抑えることができ、全世界に自国の政治システムはすぐれているとアピール。・中国の億万長者の数は、世界で2番目に多い。政府に逆らわずいうことを聞いている限りお金を稼ぐことに文句は言われない。・世界の製造業はいかに中国に依存し過ぎているのか、主要国はいかにクリティカルな物質を中国から調達しているのかということに気づくきっかけ。今後自由主義経済と中国経済は時間をかけてデカップリング。
要するに、「パンデミックは米中新冷戦のきっかけでも結果でもない」が、「冷戦開始プロセスを加速させたカタリスト」であるということ。
結果、米国は覇権国を維持すべく、同盟国への配慮をするようになるし、まして今回の相手国は中国だから、アメリカ側から見てその最前線に位置する同盟国日本は最も恩恵を受けるようになる、という筋立て。
日本は1949年の東京証券取引所再開から、約40年間で株価ピークをつけた。その後30年間はほぼ右肩下がり。今回は、日本株の「70年に一度の大チャンス」だという。
実は、戦前も1878年(明治11年)の東京株式取引所開設から、1920年(大正9年)の株価ピークまで41年間上昇し、その後敗戦まで下落している。これは以前も書いたが、イギリスのバックアップで成し遂げた明治維新後、当時の世界覇権国であるイギリスと日英同盟(1902-23)が組めたことが大きい。


