2020年08月15日
毒があるから心に残る『ギルガメシュ王ものがたり』
『ギルガメシュ王ものがたり』は、世界で一番古い物語だという。紀元前3000年期に、メソポタミアで生まれた、世界最古のシュメール文明が生み出した文学作品。メソポタミア文明といえば楔形文字だが、実際に、楔形文字で粘土板に書き残されたものが、アッカド人、バビロニア人、アッシリア人へと伝わり、当時のリンガ・フランカ(国際共通語)であったアッカド語に翻訳されて小アジアに伝わったというのだから、これを現代人が読めるのは奇跡的だ。
一体、粘土板が何枚要ったのだろう

200:人間は一人では生きられないギルガメシュは、大きく、つよく、なんでももっていましたが、しあわせではありませんでした。友だちがいなかったからです。ギルガメシュは、いつも、ひとりぼっちで、そのために、だんだん気むずかしく、ざんこくになっていきました。203:エンキドゥは、言葉を覚えることによって人間らしくなる人は言葉を使って初めて人になる。自分の思考を整理するためには言葉が必要。225:『ギルガメシュ叙事詩』は、人生におけるあらゆることが詰まった物語強い男性でもときには女性に弱くなるとか、嫉妬は怖いとか、あるいは好敵手の存在が自分自身を成長させること、自然と文明の対立、動物と人間の関係、友情の大切さ、何かを得るためには必ず試練を経なくてはならないこと、人生のすべてはトレードオフであること、自分のやりたいことを最後までやりきるには強い意志が必要なこと、そして人間は成長していく動物だということ。だからこそ『ギルガメシュ叙事詩』は、聖書やギリシャ神話にも影響を与え、ヨーロッパ文明のベースとなった。ものすごく内容が豊かな人類共通のテクスト。
