2020年05月16日

30代のストレスマネジメント




「30代」というタイトルの本を50代の私が読むことは普通ない。それも新刊で、評価も決まっていない本書を読んだのは著者が高校の同級生だから(笑)。

この本を読んで初めて知ったのだけど、三野さんは高校では落ちこぼれていたそうだ。その印象がなかったのは、2年上のお姉さん(同じ高校)から「勉強もせず、よくあんなにいきいきと高校に通っていたね」と言われたという通り、学校を休むこともなく(皆勤賞!)熱心に部活動や生徒会活動をしていたから。

後年、大学で心理学を学び(それも短大卒業後、地元企業で働いたのち、30代で大学3年に編入)、これは「セグマリンの犬」だったと分かる。犬にハンモックの中で電気ショックから逃れられない経験を何度もさせると、ハンモックを取っても逃げずに痛みに耐えるようになるそうで(酷い実験だ💦)、これを「学習性無力感理論」というのだそうだ。

しかし、全ての犬が「無力」になるわけでなく、「別の部屋に移されて新しい環境に変われば、安全地帯を求めて、雄々しく飛び出すことができる犬もいる」ということ。彼女の場合、勉強はできなかったけど、課外活動に自分の居場所を見出したということになる。

私が似た体験をしたのは、それより10年遅くて、25歳で留学したビジネススクール時代。高校、大学くらいまではそれ程授業等で困ることはなかった。高校では遠くから通っていたため部活動こそしなかったものの、塾も予備校にも行くことなく、学校の授業だけで早稲田に現役合格することができた。大学では、初めて暮らす大都会に最後まで馴染めなかったものの、びっくりするような天才に出会うこともなかった(やはり、そうした学生は東大にいる)。

ところが、私費留学したLondon Business Schoolは全く別物。ネイティブスピーカーが「大変」と思う質量の課題が毎日課せられているので、英語のハンデもあって、1年目は毎日15時間は授業の準備と課題提出に追われていた。ヨーロッパでトップのビジネススクールなので、世界中から大学の成績も、そして仕事の実績も抜群な学生が集まっている。

これほど必死で勉強したことはないのに、付いていくのがやっと。寮の浅いバスタブにつかりながら(皆朝シャワーなので、夜、風呂に入るのは寮で唯一の日本人である私だけ)、「せっかくいい会社で面白い仕事をしていたのに、なぜ、会社の慰留を断ってまで(会社に留まるなら社費留学にするというオファーまでしてくれた)留学したのか」と後悔することもしばしば。

秋に始まった1学期は、年末にかけどんどん日が短くなる。朝日が昇るのが9時で、午後3時には暗くなる。おまけに、冬中どんよりした曇り空。このロンドンの気候もあって、人生で一番ウツに近づいた。期末試験が終わると、予定を変更して、日本に一時帰国を決めたのも、冬休みを寮で一人過ごすのは耐えられないと思ったから。

結局、この時私を救ったのは「慣れ」で、だんだんと手の抜き方が分かってきたのと(それでも、1日15時間が12時間くらいに減った程度だが)、空いた時間で、先輩が始めていたJapan Clubを手伝い、そして引き継いだこと。主な活動は日系企業の経営陣を学校に呼んで行うレクチャー。当時は日本のバブル経済だったので、日系企業はそれなりに注目を集めていた。

要するに、人間には自分の「居場所と出番」が必要だということだろう。「ストレスは人を成長させ、健康と幸せを呼び込む」きっかけだと信じ、あれこれあがいてみる。あがく場所はそことは限らないので、場合によっては、「場」を変えるのもよい。

51:「勉強もせず、よくあんなにいきいきと高校に通っていたね」(姉から)
ちんぷんかんぷんの授業にも、とりあえず、すべて出席して、3年間、無遅刻無欠席で皆勤賞をとることを目標に高校に通い始める。授業以外のことは、真剣に取り組みますから、部活動や生徒会活動は、基本中の基本。放課後の時間はすべてそれらに費やしました。

52:セグマリンの犬
「学習性無力感理論」無力感は経験によって学習される。
*無力感を学習した犬の中にも、別の部屋に移されて新しい環境に変われば、安全地帯を求めて、雄々しく飛び出すことができる犬もいた。
駄目だと諦めてしまう前に、もしも環境が変われば、なんとかなるとポジティブに考え直して、困難を乗り越えることもできる。一時の出来事だけで、未来を悲観しないことの大切さ。

156:「どうすれば小説家になれますか」という質問
「本当になりたければ、もう5本や10本、何か書いているでしょう」(ある小説家の答え)

157:アルフレッド・アドラー
「大切なことは、何が与えられているかではなく、与えられているものをどう使うかだ。はじめから、自分に限界があると思って課題に取り組もうとしない人がいる」


shikoku88 at 18:49│Comments(0) | 丸亀高校

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