2020年04月28日
つぎの世紀のリスクとマネジメント
第8章はRobert Shillerによる「つぎの世紀のリスクとマネジメント」。ケース=シラー住宅価格指数を生み出した研究者として有名だ。
人は測れないものはコントロールできない。だから、継続的にデータを集めることは大事だ。消費者物価指数が取られ始めたのは1913年にアメリカでらしい。20世紀はインフレの時代だったから、それ以来、労働契約に消費者物価指数が取り入られた。
現在も経済指標として最もよく使われるGDPは1930年の大恐慌の時代から使われ始めた。デジタル化された社会では、より多くのデータがより簡単に入手できるようになる。ただ、そのためには、基礎となるIDを全員が持ち、それが社会のあらゆる場面で使われる必要がある。
日本でいえばマイナンバーなのだが、諸外国では50年以上前にどこでも導入されているのに、日本はその導入に野党が「国民背番号制」と反対し、導入に何十年もかかった。しかも、制度導入後もいまだに国民の半分もカードを持ってない。だから、今回の10万円の給付にも驚くべき手間が掛かる。これを機に、「給付はマイナンバーカード保持者に限る」とすればよかったのにと思う。
人は測れないものはコントロールできない。だから、継続的にデータを集めることは大事だ。消費者物価指数が取られ始めたのは1913年にアメリカでらしい。20世紀はインフレの時代だったから、それ以来、労働契約に消費者物価指数が取り入られた。
現在も経済指標として最もよく使われるGDPは1930年の大恐慌の時代から使われ始めた。デジタル化された社会では、より多くのデータがより簡単に入手できるようになる。ただ、そのためには、基礎となるIDを全員が持ち、それが社会のあらゆる場面で使われる必要がある。
日本でいえばマイナンバーなのだが、諸外国では50年以上前にどこでも導入されているのに、日本はその導入に野党が「国民背番号制」と反対し、導入に何十年もかかった。しかも、制度導入後もいまだに国民の半分もカードを持ってない。だから、今回の10万円の給付にも驚くべき手間が掛かる。これを機に、「給付はマイナンバーカード保持者に限る」とすればよかったのにと思う。
197:ほとんどの人には、今後100年の間の世界を見舞うリスクについて考える習慣がない。だからどうしても、ひとりよがりに陥りやすい。どういうことか理解するために、長い歴史の観点からリスクについて考えてみるとよい。ジャレド・ダイヤモンド『文明崩壊』198:チャールズ・マン『1491』先コロンブス期のアメリカ大陸は、私たちが従来想像するよりもはるかに文明が進歩してたところで、人口も多かった。そこからは、1492年以降にアメリカ先住民を見舞った崩壊は、思っている以上に大きかったことがわかる。結局のところ、これからの100年間で環境が壊滅的な被害を受けたり、大きな戦争や伝染病が発生したり、技術革命のおかげで一部の地域が経済的に極端に有利になったとき、どんな変化が起きるのかについては想像するしかない。201:ビッグデータはリスク阻止のための大きな機会を創造するより良いデータを集めて金融のリスクマネジメントに役立てる仕組みの利点は、時間をかけて育まれてきた。今から100年前の1913年にアメリカでは、(労働)契約を締結する際の基準として消費者物価指数が計算され始めた。1930年の大恐慌の時代には、国民総生産という概念がはじめて導入され、これを活用したリスク管理ツールが今では登場し始めている。206:この100年間で真に評価できるのは、国際金融機関の発達だろう。1930年には国際決済銀行、1944年には世界銀行が設立され、いまでは世界銀行グループへと発展した。1959年には米州開発銀行、1966年にはアジア開発銀行、1985年には国際スワップ・デリバティブ協会、1995年には世界貿易機関、2001年には国際会計基準審議会が設立される。220:変化の時間枠本章で私はリスク管理に生じる変化について論じてきたが、変化の多くは非常に長い時間をかけて進行していくだろう。それは歴史を見れば明らかだ。たとえば保険の原理は昔からあった。すでに2000年前、古代の世界で何らかの保険商品は考案されていた。やがて1600年代に確率論や保険数理学が誕生すると、やっと盛んになり始めた。そして20世紀に入り、人口の大半に定着したのだ。
