2019年12月08日
物流を帝にする
貿易立国を目指した梁山泊。西は西夏、西遼を通り、インド・中東・欧州と交易し、東は日本にまで外洋船で結ぶ。
小説では、中国から玉や陶器を運び、日本からは昆布や砂金を運んだことになっている。日本での貿易拠点は「十三湊」。津軽半島の岩木川河口「十三湖」の畔にある。ここは、縄文時代から現在までほとんど地形が変化してないとのこと。四方を山に囲まれ、目の前には豊かな漁場。縄文時代から人が住み着いていた。
渡来人を中心とした弥生人王朝から見れば、縄文人文化のままの東北・北海道の地は「蝦夷地」。征服の対象だった。しかし、ここは東北でも最北端の津軽。遠征軍もなかなかここまで到達することはなく、十三湊は鎌倉時代に繁栄のピークを迎える。梁山泊が交易していたのは、その少し前、平安時代の終わり位という設定になる。
73:李英なにかひとつ、足りないのですよ。それは、努力ではなく、偶然のようにして手に入るものです。93:宣賛帝というのは、人ではないと私は思う、武松。存在はないのだ。人の頭が、要望が、夢が作り出した、壮大な幻影だ。生身の帝は、それを仮託されているだけのことだ。そして帝は、人の世の、秩序の中心になり、混乱の原因にもなる。帝というのは、実体があり、実体はない、とも言える。281:楊令帝を頂点とする国でも、帝やその臣が有能な時は、いい国であった。ただ、それが長く続いた時期は、ふり返れば少ない。物流を帝にする、という言い方はおかしいだろうが、国が守るべきものが、人ではないほうがいい、といまの俺は思っている。334:十三湊日本の十三湊というところに、館を建て、十数の大きな蔵を並べて、物資を集めている。安東一族→藤原一族(平泉)

