2019年08月25日
データに基づく科学的教育経済学
若いうちの「教育投資」は経済学的にも投資効率が高いことが様々な研究で学術的にも証明されている。その収益率は、株や債券などの金融投資と比べても高く、「若いうちは自分に投資しろ」は経済学的にも正しい。
ただ、そんなに長期的に自分で考えられない子供たちにとって、何にどう投資するように導くかは親の責任だ。それをデータに基づき経済学的な手法で分析したのが本書。
「自尊心が高まると学力が高まる」という定説は最近の研究で覆されたという(フロリダ州立大学バウマイスター教授)。「あなたはやればできる」などと、むやみに子供をほめると、実力の伴わないナルシストを育てる可能性がある、というのは当然と言えば当然。
重要なのは、その「ほめ方」。「子どものもともとの能力をほめると、子どもたちは意欲を失い、成績が下がる」という(コロンビア大学のミューラー教授による小学生を対象にした実験)。「よく頑張った」と努力を褒めなければならない。「今日は一時間も勉強できたね」などと具体的に子供が達成した内容を挙げることが重要だそうだ。そうすることで、さらなる努力を引き出し、難しいことでも挑戦しようとする子供に育つという。
*教育評論家が個人的な体験から語る教育論は、科学的根拠がなく、正しいかどうかわからない。データに基づき経済学的な手法で分析する教育経済学。・教育の収益性子どもの頃に勉強しておくことは、将来の収入を高める。・「テストの点数」をよくするなどのアウトプットではなく、「本を読む」「宿題をする」などのインプットに対して褒美を与えたほうが、子どもの学力は上がるアウトプットの場合、具体的に何をすべきかわからないが、インプットの場合、何をすべきかが明確だから。・「ほめ方」に注意「やればできる」ではなく、「今日は1時間も勉強できたね」などと、具体的に子供が達成した内容を挙げる。それにより、さらなる努力を引き出し、難しいことでも挑戦しようとする子供に育つ。・非認知能力「耐久力がある」「社会性がある」「意欲的である」など、人間の気質や性格的な特徴。人生の成功において、非認知能力が極めて重要。非認知能力は「人から学び、獲得するもの」(シカゴ大学ヘックマン教授)・非認知能力の中で重要なものに「自制心」「やり抜く力」自制心は、筋肉を鍛えるように、何かを繰り返し継続的に行うことで向上する。やり抜く力を伸ばすには、能力は後天的に伸ばせる、といった「心の持ちよう」が大切。*非認知能力に投資することが、子どもの成功にとって重要学力テストの結果に一喜一憂するのは無駄。

