2019年04月06日

メセナと創造経済




アサヒビールのメセナ活動を1990年の始まった当初から手掛けた加藤種男氏の最新作。企業メセナ協議会専務理事。昨年から参加していた東京藝術大学の「半農半芸」プロジェクト最終回の講師がこの方であった。

いきなり、「アーティストは自分のやりたいことをやっているだけだから、それを支援しなきゃならない理由はない」という。そこから、自らの子供時代の話も含めて(あれはどういうつながりだったのか)90分にわたり「芸術文化の投資効果」の話が続いた。

はじめに

創造経済:経済と文化は対立関係にあるとみなされてきた。
経済から見ると、一方的に支援を要請してくる文化は金食い虫で、経済的負担をもたらすことはあっても、経済発展に寄与することはない。
文化の側は、たまに支援を受ける時は経済の存在はありがたく感じるが、ほとんどの場合、経済とは文化に無知、無理解の存在として軽蔑。
にもかかわらず、企業や経済人が惜しみなく芸術文化に投資を続けてきた事例を多数見いだすことができる。この投資は、一般的な経済投資と違って、必ずしも見返りを求めないという意味で非営利の社会的投資の性格を帯びていた。

第一部 創造経済の現場 その多様な広がり

21:世界的なレベルでの文化企業を目指す以上、世界のそれぞれの地域文化を理解しなければならない。ヴェネツィア・ビエンナーレで「ベネッセ賞」を授与する主世界戦略の重要な柱。

52:大地の芸術祭「天空散華」中川幸夫
ヘリコプターで20万本のチューリップの花を大地に降らせる、立花に見立てるアート

82:三越劇場1927(昭和2)
百貨店がその中に劇場を開居たいのは世界初。
「高級社交場としてのお客様へのサービスの一環」

156:日生劇場
創業70周年事業として1959着工。村野藤吾設計。1963年開館。
会社のオフィス機能を持つ建物の中に劇場を入れて、その双方の統一調和が簡単ではなかった。

212:企業メセナはクラッシック音楽中心
システマチックな様式が、企業人にとって理解されないわけがなかった。企業メセナがクラシック音楽に傾注するのは、運営組織の面からも、内容の形態からも当然のことであった。

222:過疎、離島でのアート・プロジェクト
過疎地の中にも、少しずつだが移住者の受け入れに成功しているところがある。瀬戸内海で岡山県笠岡諸島、香川県小豆島、四国では徳島県神山などである。こうした地域では、芸術文化が地域再生のヒントを提供している。

244:アートNPOの可能性と課題
新しいメセナで重要になったのが、つなぎ手の役割であり、つなぎ手を組織化したアートNPOの役割。

258:資生堂企業文化部
芸術表現ではわからないものに賭けることも重要だ、といいうのが柿崎の見識。


shikoku88 at 21:51コメント(0) | 美術館・博物館 

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