2018年08月08日

人類が落ちた「甘い罠」ー 砂糖




これだけ人類に愛されている砂糖だが、どういう分子が甘味を感じさせるのか、実はまだ分かっていないのだという。砂糖、そして人工甘味料の化合物はどれも甘いが、構造的には似ても似つかない。それどころか、有機溶剤のひとつクロロホルムや、爆薬のニトログリセリンなども強い甘味を持つが、構造には呆れるほど何の共通点もないという。

55:砂糖は万能薬
医学の最高権威であった11世紀アラブの大学者イブン・スィーナーは、「砂糖菓子こそ万能薬である」と断言している。(中略) 栄養状態の悪かったこの時代にあっては、カロリーの高い砂糖を与えるだけで病人が元気を回復したケースも多かっただろう。何より、砂糖の白く美しい輝き、そして魅惑的な甘い味わいはいかにも神秘的であり、プラセボ効果を引き出すのにこれ以上のものはなかったに違いない。

57:16世紀半ばにもなると、アメリカ大陸には3万人以上が働く製糖所が40か所も完成し、ヨーロッパに砂糖を送り出していた。ここで必要となった膨大な労働力は、アフリカから連行された黒人奴隷によってまかなわれた。その数は、トータルで1千万とも2千万ともいわれる。

64:人工甘味料
現在、人工甘味料の王者に君臨するのは、砂糖の600倍もの甘さを誇るスクラロースだ。この化合物は、砂糖分子の水酸基(OH)の一部を塩素に変換したもので、1976年に初めて合成された。これを作った研究員はまだ英語に不慣れで、教授が「その化合物をテストしてくれ」と指示したのを「味見(taste)」と聞き違え、舐めてみたら驚くほど甘かったという、まるで冗談のような経緯で発見された。


shikoku88 at 20:52│Comments(0) | 食べ物

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