2018年06月03日

どの投資戦略が有効なのか?

MBA2015

























株式投資でどんな投資戦略が有効か?「成長株か割安株か」「順張りか逆張りか」「小型株か大型株か」などなど。数ある銘柄の中から、特定の要素があるかどうかを基に銘柄選択することを"smart beta"とか"factor investing"という。

それをLBSのチームが長期データから研究した結果が、Credit Suisse Investment Returns Yearbookで発表されている。以下が、その研究対象になった要素と結果の要約。全文はPDFで見れるので、興味のある方はどうぞ。対象は断りのない限り、1955-2016年の英国株。

✅規模
英国で1955年に大型株に£1投資した場合の現在価値は£1087。悪くない(13%)。しかし、市場で時価総額が小さい方から1%の「超小型株」に投資していた場合、£1は£27,256になっていた(19%)一般的に、小型株のほうが大型株より成長性が高く、高いリターンをもたらす。

✅割安か
調査では簿価純資産倍率(PBR)で割安かどうかを判断している。割安株は同期間に年平均16%のリターンをもたらした。PBRの高い株のリターンは年平均10.3%で大きな差が付いた。

✅配当利回り
高配当の株式に投資するほうがいいのか?この調査だけLBSの誇る1900年まで遡る株式データを用いている。毎年初めに、英国の上場企業の中から時価総額の大きな100社を選ぶ。そのグループを、配当利回りの高い50社と、低い50社に分ける。株価のパフォーマンスを1年間取り、これを116年分行う。結果は、低配当グループに投資した£1が2016年に£6810になったのに対し(9%)、高配当グループは£158,727と圧倒的な差が付いた(12%)

✅モメンタム
これはどういう前提にするのか設定がむずかしい。研究チームは、過去1年間の株価を基に、「市場平均を上回るWinners」と「下回ったLosers」に分け、それからひと月おいて、その後のひと月の株価パフォーマンスを調べた。1900年からのデータで、時価総額Top100の大型株が対象である。結果は、Winnersが年平均14.1%に対し、Losersのリターンは3.6%であった。この計算はグロスでやっていると思うので、この間のインフレを考えると、厳しい。

ボラティリティ
これは難しい。株価変動率が高ければ、リスクが高いということだから、(他の条件が同じなら)平均リターンは高くなければいけない。しかし、短期的には、いくつかの研究で、安定した株価のほうが、その後のパフォーマンスが良いという結果が出ている。株価が乱高下している会社というのは、何か不安材料があるケースが多いので、その後下落することが多いというのはあり得る。しかし、長期ではどうだろう?研究チームでは、5年間のボラティリティを基に計算しようとしたが、時期によって結果に違いがあり過ぎて、意味のある結論は導けなかった。

結論としては、ボラティリティを除いては、いずれも意味のある「要素」ということになった。では、「小型株x割安x高配当xモメンタム」を満たす銘柄を買えば、どれだけスゴイことになるのか 小型成長株は成長のための資金が要るので、配当を出すことは稀など、全ての要素を満たすことは難しい。しかし、実は、自分で銘柄選択しなくても、これら、それぞれの、あるいはいくつかを組み合わせた投資戦略に対応するETFが存在する。

shikoku88 at 18:00│Comments(0)LBS同窓会 | 投資

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