2017年11月30日
第2章 海兵隊の組織論的分析

アメリカ海兵隊の歴史から始まり、いよいよ本論に入る。
第二次世界大戦以来、アメリカ海兵隊の使命は「機動戦」にある。現在の機動戦の概念を開発したのは朝鮮戦争でパイロットとして活躍したジョン・ボイド空軍大佐。それを理論モデルとして論文や書籍を出版したボイド・チームによって興味深い指摘がされている。
「トヨタ生産システムは、相互信頼、任務命令、個人責任、調和とフロー概念、なかんずく時間の操作を中核とするアイデアが機動戦と通底する」
43:海兵隊は、「常在戦場」の絶えざる不確実性との闘争をほとんど本能化している。海兵隊、一方でかたくなに伝統を守りつつ、他方で自らを持続的に変えていく革新性を維持できているのは、その組織本能のためである。44:コンティンジェンシー理論・環境・組織志向(組織と環境の接合面であり、環境変化を組織内に取り込む「場」)・組織構造・成員属性・組織過程50:機動戦(敵軍を不安に追い込んで動揺や混乱を招き、自軍を有利な立場に確保する戦い)・相手に勝る戦況観察や情勢判断、意思決定、素早い行動・機動戦を行う組織は自律分散的・協働的なネットワーク型・指揮統制は、現場の適応性や自発性を尊重・理想的な兵士は、相互に信頼し合い、作戦行動に関するプロフェッショナルで自律分散型のリーダーシップをもつ66:人事システム海兵隊の昇任制度の特色は、能力・業績・職務経験の昇進基準を厳守し、特進を認めないこと。日本型組織に似て各職位に必要な経験を一段階ずつ積み上げて査定される等級昇進。67:優秀な人材を採用担当者に任命毎年約4万人の素質のよい入隊希望者を募集69:ブート・キャンプ下士官の指導教官が訓練生に個人主義的・自己中心的なメンタリティをつちかった市民生活から隔離し、罵声を浴びせながら徹底的にしごく過酷な訓練

