2017年11月15日

言葉を離れる

言葉を離れる
横尾忠則
青土社
2015-09-25


小さなころから絵を描くのが好きで、絵本の模写に熱中していた横尾少年は、本を読まないまま大きくなる。両親は尋常小学校しか出ておらず、「小説を読んだら不良になる」といわれて育ったそうだ。商人だった父親は、「絵描きは河原乞食と同じや」ともいい、中学校卒業後は知り合いの商社に入れてもらうことになっていた。それが変わるのは、中学校の先生が高校進学を進めてくれたから。

話はそこから、「偶然が偶然」を呼び、想定外の連続。これを読むと、自分で果敢に人生を切り開いていくことも大事だが、時には流されることも大事だと思えてくる。あるいは、基本流されてもよくて、時々「ここぞ」と思うときだけ主体性を発揮するぐらいでいいのかもしれない。

どちらにしろ、二つの人生を歩むことはできないのだから、「神様の計らい」と感謝しつつ、与えられた場所でベストを尽くすことなのだろう。


8:小学校に入る前から絵を描くのが好きで絵本の模写に熱中
・両親は尋常小学校しか出ていない
「小説を読んだら不良になる」「絵描きは河原乞食と同じや」
・10代の終わりまでの約20年間というもの読書には無関心

33:模写が僕にとって読書の代行であった
・模写は対象の相手を殺すこと
・相手を殺すことで自己が生きる。生殺し、半殺しではだめ。
・相手の息の根を止めるだけの技術が必要

49:偶然が偶然をよぶ
・因果の法則
・母「神様の計らい」


shikoku88 at 21:54│Comments(0) | 美術館・博物館

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