2017年06月30日
2017株主総会総括
昨日で先週から連日のように続いていた株主総会が終了。今年29日の集中日に総会を開く3月決算企業の割合は29%と、初めて30%を割り込み、過去最低となったそうだ。
ここ数年で総会の雰囲気も随分変わった。昔は、前列を社員株主が固めて、議長が発言するたびに、大声で「異議なし
」「議事進行
」の掛け声。質問などするなという圧力をかけていた。それが、今では、議長が、「せっかくの機会ですから何でも聞いてください」と質問を促すことも珍しくない。個人株主も勉強してくるようになった。昔は質問ではなくて自説を滔々と述べる人や、「そんなことも知らずに投資してるの
」と思うような低レベルの質問も多かったが、今ではセミプロ?と思われる個人株主が増え、思わずこちらがうなることもしばしば。今年出席した中で一番面白かった質問は、イハラサイエンスで出た。昨年初めて株主になり総会初出席という30代と思われる株主から、
「『お客様に感動を』と書いてあるが、サービス業でもない配管メーカーがどうしてそんな理念を掲げているのか」
という質問。これは面白い。同社の核心に触れる問いだからだ。私は長年保有していて、現会長や社長にも研究の一環でインタビューしたことがあるので知っているのだが、元々伊原家の同族会社だった同社はJASDAQ上場後、2代目社長の放漫経営で倒産の危機に瀕する。
それを継いだのが非同族の取締役であった中野(前)社長(現、会長)。1997年に現社名に変更して再出発した。その時に掲げたのが、「最適配管で世界のお客様に感動を」の理念。理念だけではなく、それを行動指針にまで具体化し、『イハラの栞』を全社員に配布して徹底した。戦略面では、頭打ちになっていた油圧用の継手から、半導体製造装置用の継手に進出。同分野で高いシェアを確保して会社を再生した。
そんな同社の株主総会は、昔から集中日を避け、なおかつ午後4時から。終了後は中野会長が故郷長野から取り寄せた地酒の升酒付き。いつも同じ顔触れの株主だったが、今年は先の質問をした株主も含めて、30-40代の「初めて買いました」という株主から質問が相次いだ。懇親会で、あるOB株主が、そのことを嬉しがっていた。
・・・こんなことを書いて、同社の総会に懇親会目当てで出席する人が増えると困る💦
