2016年08月06日
ドイツの一番長い日
「日本のいちばん長い日」が1945年8月15日であったなら、ドイツのそれは同年5月8日のドイツ無条件降伏の日か。しかし、ヒトラーが自殺したのは4月30日で、5月1日に参謀総長クレーブス大将はベルリンを包囲したソ連軍のチェイコフ元帥と停戦交渉を行うが、「無条件降伏以外は認められない」と拒否されている。クレーブス大将は、地下壕から残った兵士と職員を脱出させたのち、その日のうちに自殺している。
『ヒトラー〜最期の12日間』は2004年のドイツ映画。その後、TV放映されたときに一度見ていたのを、今週再放送があったので再び見た。スゴイ映画だという印象が残っていたのだ。
映画はヒトラーの人格に焦点を当てている。主に、ヒトラーの個人秘書を務めたユンゲの視点から描かれている。ベルリン陥落がまじかに迫り、ヒトラーは死を決意し、その前に長年の愛人だったエヴァ・ブラウンと結婚する。その、エヴァにユンゲが問う。
ユンゲ「総統は私たちには優しいのに、時々、無慈悲なこともおっしゃる」
エヴァ「それは、個人としての時は優しく、総統としての時は厳しくなるのよ」
原作は、ドイツの歴史家Joachim Clemens Festによる"Der Untergang"(失脚、没落の意味)日本語訳『ヒトラー 最期の12日間』と、ユンゲによって書かれた"Bis zur letzten Stunde" 日本語訳『私は総統の秘書だった』。ほぼ史実通りだという。
それにしても、普段冷静で合理的なドイツ人が、こうした破局の道を選び、そして、降伏の日まで多くが総統に忠誠を尽くしたというのは、未だによくわからない。感情的でいい加減な日本人ならともかく、あのドイツ人がなぜ?というのが長年の疑問である。