2016年05月21日
LBS Finland Alumni Club

今回のフィンランド訪問では例によって現地のLBS同窓会にお世話になった。訪問日程と興味を伝え、Aalto大学のインキュベーション施設とGE Healthcare Innovation Villageを紹介してもらい、昨日訪問。
聞いてみれば、フィンランド同窓会は昨年9月に出来たばかりで、今回が初めてのイベントという。Sanomaというフィンランド最大のメディア企業の本社講堂で行われた(写真)。同社は上場しており、CFOが企業説明と課題、戦略を説明してくれた。
Sanomaは元々新聞社で、Helsingin Sanomatといいう日刊紙を発行している。そのシェアは圧倒的だが、購読者数が減る悩みを抱えているのは日本同様。そこでオランダのTV局を含むメディア企業Media BeNeを買収し、国別の売上ではオランダの方が大きい。利益率も成長率も高いのは教育事業で、オンラインを含む様々な教育教材を提供している。フィンランドの教育システムへの世界の関心が高いことを背景に、これから世界へ売っていこうという最も期待されている事業部だ。
フィンランド語は語感が日本語に似ている。それもそのはずで同じウラル語族で、ある単語に接頭辞や接尾辞を接続させてその文章の中での文法関係を示す膠着語という点も同じ。街を歩いていて、「あれ、これ日本語みたい」と思うような単語が書いてあったり、「XXは日本語では何というの?」と聞かれ、「○○だ」と答えると、急に笑い出して、「それはフィンランド語では△△という意味だ」といった感じ。国民性も落ち着いた感じで、アングロサクソンのラフな感じがほとんどしない。
ただ、共通点はその辺までで、550万人の小国で(面積は日本と同じ)気候も厳しいので、「自分たちで何とかしなければならない」という気持ちが強い。CFOの話の後、私もベンチャー企業の状況、日本経済の課題などについて質問されるままに話したが、日本の最大の問題は、「何とかなる」「誰かが何とかしてくれる」と思っていることだと説明した。
フィンランドの現在の失業率は9%だが、日本は3%だ。債務残高はGDP比でそれぞれ62%と232%だ。「日本は国の資産もあるから」という議論もあるが、それを除いても先進国最悪であることには間違いない。歴史を振り返れば、ここまで来て破綻しなかった国はない。