2016年05月18日
森と湖の国SUOMI

26年ぶりのフィンランド訪問。フィンランド人は自国をSUOMI(スオミ)と呼ぶ。「湖の国」という意味らしい。
国土面積は日本とほぼ同じ33.8km2。人口は547万人で北海道より少し少ない。つまり、人口密度は日本の1/20ほどで首都のヘルシンキに居ても、広々としている。ヘルシンキの人口は60万人だから、鹿児島市、船橋市、八王子市程。
スウェーデンの一部だった時代が長く、1809年にロシアに割譲される。ロシアから独立したのは1917年になってからだ。男子は兵役制度があり、女子は志願制。
「森と湖の国」と言われるくらいで、豊富な資源と言えば、木材と水。そのため、紙・パルプ産業が盛ん。一時期世界最大の携帯電話メーカーであったNOKIAも元はと言えば林業機械などをつくるメーカーであった。
東の国境をロシアと接しており、第二次世界大戦後、西側にありながらソ連との貿易で経済が成り立っていた。そのため、90年代初頭にソ連が崩壊し西側諸国が自由にロシアとの貿易を始めると、深刻な経済不振に陥る。失業率は20%に迫り、若者の失業率は実に35%を記録した。NOKIAが思い切って携帯端末事業に集中したのも、その危機感から来ている。
過去5年でNOKIAはスマホへの転換に遅れ大幅に事業縮小した。ロシア貿易も資源安でロシア経済が低迷しているため、不振だ。その影響で現在の失業率は9%まで上昇し、若年層の失業率は17%を超えている。
以前、「フィンランドの競争力の源泉は大国に隣接する小国であることからくる危機感」だと書いた。同様のことはシンガポールにも言える。今回の不況も「危機感」で乗り切ることができるのか?
社会保障制度が充実しているので、街を歩いていて悲壮感はない。しかし、EUの健全財政ルールもあり社会保障制度に見直しをかけている。支出削減で、財政赤字は2014年のGDP比3.2%から2015年は2.7%に減らした。負債総額は現在GDP比63%である。日本は200%を超えている。
