2016年05月05日
勝つために戦え!
イノベーション人材育成を仕事にしている友人に勧められ、押井守監督の『攻毅機動隊』を見てみる。この作品は彼の代表作と言われているが、売上でいえば、押井監督作品の中で当たってないほうの部類らしい。『パトレイバー』の半分以下とか。海外での評価は圧倒的に『攻毅機動隊』だ。
他にも、『ワンピース』を「経営者なら読むべきだ」という著名経営コンサルタントも居て、マンガや映画は無視できない。なにより、組織を使って成果を上げるのが仕事の経営者として、人が何に感動し、喜んでお金を払っているのかは重要なテーマである。
「映画監督=芸人」論が面白い。
29:僕の場合配給会社にある種の信用がある。大きく外したことは一度もないし、なおかつDVDは必ず売って来たんだからさ。しかも納期を必ず守った。予算オーバーも一回もない。52:圧倒的にノックアウトっていう作品があったりするとね、結局それをつねに持ち出されて、必ず比較される。だから絶えず圧倒的に優勢勝ちという方がいいんだよ。63:『タイタニック』が最後の勝利じゃなかったというだけで、『アバター』で彼(キャメロン)はますます自分の勝利条件を上げたんだ。だけど、彼にまだあれだけのパワーがあったことに驚いた。並みの監督だったら『タイタニック』で終わっているよ。コッポラがそうだったように。65:僕にはもはや何の義務もないんだから。娘は僕より稼ぎのいい亭主(小説家・乙一)と結婚したし、奥さんは僕が死んだって一生困らないだけの貯金もしている。ガブ(押井家の愛犬)も死んじゃったし。そうすると個人の幸福に生きるしかないじゃん。219:(アートと)逆に映画はパトロンの金で作るべきじゃない。社会的行為なんだから。ちゃんとお客さんのお金で作るべきなんだよ。だから僕は自分も芸人の一部だと思っている。(中略)権力に奉仕する気もないけど、大衆に奉仕する気も本当はなくて、奉仕すると見せかけてちゃっかり自分の夢を実現するのが芸人の仕事なんだよ。だから、映画監督はタルコフスキーになったら負けなんだよ。その微妙なところに居て、永遠にどの階級にも、どういう価値にも馴染まないからこそ芸人たり得るんだから。
258:それで言うと、たけしはやっぱり芸人だから間合いというものを知っているんだよね。芸の間合いも、お芝居の間合いも、ある意味でいえば映画の間合いもね、みんなどこかしら似ているんだよ。たけしはそれこそ浅草のストリップ劇場の幕間のコントから始めた人だよね。特に漫才とかお笑いというのは呼吸で成立するわけだから。そういうお笑いで培われた彼の間合いというのは、一本目の『その男、凶暴につき』から一貫して変わらない。

