2016年03月10日

Gゼロ世界

ジオエコノミクスの世紀 Gゼロ後の日本が生き残る道
イアン・ブレマー
日本経済新聞出版社
2015-10-24


著者はアメリカ人で、スタンフォード大学にて旧ソ連研究で博士号。フーバー研究所のNational Fellowに最年少の25歳で就任。1998年28歳で調査研究・コンサルティング会社Eurasia Groupを設立したという。

米国の歴史を振り返ると、躁うつ病のように、外向きと内向きの時代を繰り返している。ルーズベルト大統領は大恐慌からの脱出のため欧州戦争に参戦したかったが、国民は反対していた。そこで、ヒトラーを挑発するのだがドイツは挑発に乗ってこなかったので、矛先を日本に向け、日本に引き金を引かせる。

第一次世界大戦で世界一の経済大国となり、第二次世界大戦でダントツの大国となったアメリカはそれからベトナム戦争での敗北まで「外向き」。ベトナム戦争で敗れるだけでなく世界から「悪者」にされた後遺症で70年代は「内向き」。レーガン大統領が「強いアメリカ」を掲げて当選したのが1981年で、それが功を奏し、ソ連は崩壊する。世界唯一のスーパーパワーとなり自信を付けたアメリカは再び「外向き」に。イラクとアフガニスタンがうまく行ってないことから今は再び「内向き」だろう。シリアにも一旦は介入を宣言したのに、後に撤回してしまった。オバマ大統領は、2013年「アメリカはもはや世界の警察官ではない」と宣言した。

 

ジオエコノミクス:国が自国の発展のためだけでなく、国家安全保障の強化も加味して経済政策をつくり、それを推進するための戦略

・構造変化が進行→社会&ビジネス
「人口動態」紀元1年ごろの総人口=約2.3億人 紀元1000年=約2.7億人 2000年=約61億人
「工業社会化」エネルギー確保
「一極化から多極化」米国:世界の警察官→内向き志向

・現在の世界はリーダー国家が存在しない「Gゼロ世界」
アジアには中国やインドなどの有力国、北朝鮮やパキスタンのようなホットスポットが多い。その一方で、国家間の調整役を担う国や機関は少ない。

・企業は地域紛争や経済制裁などの非競争リスクにもさらされる
発生確率は低いが甚大な影響のありそうな事態をいくつか想定し、その波及効果と事前の対応策を考え抜く。「リスク増=関連事業縮小」ではない。ダイナミックな事業ポートフォリオのマネジメントを行う。 


shikoku88 at 17:28│Comments(0)TrackBack(0) | 政治

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