2016年02月15日
四国新幹線
「四国新幹線」といっても、実在するこちらではなく、本物の新幹線を四国にも造ろうという話。実は、瀬戸大橋には当初から、在来線の横に新幹線用のスペースが確保されている。開業以来走ってないので、新幹線線路分の重量の重りを置いて橋を落ち着かせているという。
私は賛成でも反対でもない。要はIRRが高ければやればいいし、リターンが出ずに新たな納税者の負担になるならやるべきではない。IRRが高ければ、リニア中央新幹線のように民間企業が借金してでもやる。四国新幹線の場合はJR四国は単独ではやらないということなので、採算は合わないということだろう。しきりに地元と国の支援を求めている。あとは、経済効果まで含めて、採算が合うかどうかという話だ。
四国経済連合会の中に、「四国の鉄道高速化連絡会」が出来て、そちらでパンフレットを配っている。それによれば、 四国の各県庁所在地を現在の高速網と同じX字型に結ぶケース��が最もEIRR(経済効果を含む内部収益率)が良く4.2%である。これが本当なら、この低金利下、採算が合う。但し、経済効果は前提によって水増しが容易なので、本当かどうか検証が必要。
私の疑問は以下の通り。
1.新幹線がなければ経済発展出来ないのか
この25年間、先進国で一番経済発展したのは米英で、一番ダメだったのが日本とフランス。米英には高速鉄道網はなく、日本とフランスにはある。どうやら、脱工業化社会の中で、新幹線のあるなしは経済発展にそれほど関係ない。高速鉄道の魅力は大勢の人を高速で運べることだが、それだけの需要があるのか、見極めが必要だ。
2.ストロー効果
交通が便利になればより魅力のある地域に人や経済活動が吸い寄せられる不均衡が進むのは、これまで全国で観察されている。交通を便利にすることが本当に地元のためになるのか。四国で京阪神に一番近いのは徳島で一番遠いのが松山だが、経済力も人口も松山が四国で一番伸びていて、徳島は落ちている。
3.財政にさらに負担をかけてまでやる意味があるのか?
JR四国が単独でやる気がない以上、本案は、税金投入が前提になっている。既に先進国最悪の財政状況の中で、人口減少の進む地域に1.5兆円(ケース��)掛けて整備する意味はあるのか。
私ならどうするかと言えば、それほどスピードが必要なら、高速道路の制限速度を上げる。先進国の高速道路は最高速が120-140km/h。日本だって、事実上、110-120km/hで流れているから、これをもう20km/hくらい上げたって何の問題もない。必要投資額はゼロ。
悪影響は多少CO2が増えることだが、それもエコカーの普及で問題なさそう。少なくとも、1.5兆円分のコンクリートと鉄を生産して新幹線を整備するよりは大幅に少ない。
