2016年02月05日

イノセントデイズ

イノセント・デイズ
早見 和真
新潮社
2014-08-22


不幸な生い立ちであった娘が何とか幸せをつかもうとし、それは実現されたかに見えた。その幸せを奪ったのは、一度は娘を捨てた母親だ。母親の妨害で一家は引き裂かれ、転落していく。そんな、不幸な境遇で育った子は、そんなつもりはないのに、引き寄せられるように親に似た人生を歩んでしまう。

それを取り巻く、「普通」の人間たちの心理描写が怖いほど現実味がある。そこにいる、弱い人間、ずるがしこい人間はあなたでもあり、私でもある。つらくて途中で読むのを止めたくなる。でも、引き込まれる展開。

こんな子が身近に居そうで怖い。報道される児童虐待を見ていると、そんな境遇の子が増えているのではないかと心配になる。母親は多くの場合二十歳前後と若い。虐待によって死亡した子供のほとんどは実母によって殺されている。

統計-相談種別対応件数2013





























40:「私、17年も生きていて、一度も生まれてきて良かったと思ったことがないんです。本
当に一度もないんです」ヒカル

43:「私に言えることがあるとすれば、たった一人からでも大きな愛を受けていれば、子どもは道を踏みはずさないということだ。本当に愛し続けられるのか。その覚悟が君にあるのか。大切なのは自信じゃない。覚悟なんだと私は思う」丹下医師 


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