2015年06月19日
カンボジアの出稼ぎ労働者

「先ほど、カンボジアまで行くということを聞いたのですが、お願いがあります」
「この子は日本で働いているのですが、カンボジアのお父さんが亡くなって、一時帰国することになりました。一人で飛行機に乗るのは初めてです。仁川での乗り換えもあるので、見て貰えないでしょうか?」
飛行機に乗るので、身元チェックはされているし、何か物を持ちこめと言うのでもない。大丈夫そうなので引き受けることにした。親子には見えなかったので、2人の関係を聞くと、
「私は30年前に難民として日本に来ました。千葉に住んでいます。今は、カンボジア人研修生の受け入れの仕事をしています」
搭乗待ちの間、片言の日本語で聴いたところ、日本に来て3年になるという。埼玉の縫製工場で働いていて、そこには彼女を含めて3人のカンボジア人が働いている。夜は勉強しているというが、日本語もできないし、勿論英語も出来ないので、どうやって何を勉強しているのかは不明。小柄なので若く見えたが、現在28歳だという。
仁川に着いてプノンペン行きの飛行機を待っていると、カンボジア人が集まりだした。彼女がいきなり親しげに話し出すので、「知り合い?」と聞いたら、そうではないという。日本でカンボジア語で話せる相手が少ないので、懐かしかったようだ。
韓国にはカンボジア人の出稼ぎが多く、タイ、マレーシアに次ぐ公式派遣先になっている。2011年の統計によれば、国境を接しているタイへの出稼ぎが最も多く約20万人である。国境地域では農業、都市では工場や建設現場で働いている。マレーシアへの派遣は約43000人で、特に2009年にインドネシアがマレーシアへの家事労働者派遣を止めて、その代替で急増しているようだ。
韓国は2003年から産業研修生、2007年から雇用許可制を始め、積極的に未熟練労働者を受け入れ始めた。少子高齢化は韓国でも進んでいる。2011年の段階で1万人近い人が中小企業と農業分野で働いている。
一方、日本での「研修生」は数百人程度のようだ。韓国同様に、中小企業と農業分野が多いようだ。彼女もその一人と言うことなのだろう。
