2014年09月14日
悪人
今回、行の機中で読んだのがこれ。3年前に映画を見て、深津絵里の演技にはまってしまった。そこで原作を読んでみたくなった。吉田修一が原作&脚本兼任だけあって、映画は原作に忠実に作られている。原作通りと言っていい。
どちらもタイトルは「悪人」。テーマは「主人公の殺人犯は本当に悪人だったのか」という点と、「本当は誰が悪人なのか」ということだと思う。主要登場人物である清水祐一、石橋佳乃、増尾圭吾、馬込光代の中で、個人的には悪人は「佳乃>圭吾>祐一>光代」としたい。事件は、虚栄心が強くてあばずれな佳乃が原因といえる。ところが、法律では、結果優先だから「祐一>光代>圭吾>佳乃」となってしまう。
皆さんはどう思いますか?
上100:出会い系サイトで男と知り合うのが恥ずかしいのなら、やめればいいのにと眞子は思う。自分でも恥ずかしいと思っているくせに、こうやって自慢げに男の写真を見せる桂乃の性格が、眞子には理解できなかった。
上263: 正直、この手の女は苦手だった。何かを待っているくせに、何も待っていないふりをして、待っているだけのように見せかけて、その実、様々なものを要求している。
下45:保険の外交員をしながら小金を貯めて、休日にはブランドショップの鏡に映る自分を眺める。本当の自分は・・・・・、本当の自分は・・・・・、というのが口癖で、三年も働けば、思い描いていた本当の自分が、実は本当の自分なんかじゃなかったことにやっと気がつく。あとは自分の人生投げ出してどうにか見つけ出した男に、それを丸投げ。丸投げされても男は困る。
下110:俺の娘がテレビや雑誌が面白がって書いているような、そんな女であるはずがない。俺の娘はたまたま馬鹿な大学生と付き合って、その男に殺されたのだ。日頃、テレビや雑誌で見聞きする、虫唾の走るような若い娘たちと同じであるはずがない。なぜなら佳乃は、この俺と里子が大切に大切に育てた娘だ。こんなに大切に育てた娘が、テレビや雑誌でバカにされる、あんな女たちのようになるわけがない。
