2014年09月01日

旅行収支44年ぶりの黒字

ベンチャー宣言






























旧聞だが、今年4月の旅行収支は44年ぶりに黒字になった。旅行収支とは、外国人旅行者が日本で使った金額から、日本人観光客が海外で使った金額を差し引いたもので、1970年7月以降、ずっと赤字だった。つまり、日本人が海外旅行で使う金額の方が、外国人旅行者が日本で使う金額より多く、お金の流出が続いていたということになる。しかし、この間、それを補って有り余る貿易黒字が続いていたので、経常収支は黒字だった。従って、1971年のニクソン・ショック(金ドル交換停止)以降、円高基調が続いた。(経常収支=貿易収支+サービス収支+所得収支+経常移転収支 旅行収支は、サービス収支の一部)

戦後、赤字が続いていた経常収支は、戦後の復興期から高度成長を経て、黒字化した。その経常収支が2半期連続で赤字になったのも、1981年以来34年ぶりのことだ。1970年代には黒字化していたものの、石油危機で石油の輸入価格が暴騰して赤字になった。

何れにしても、何十年に一度の構造変化が起こっている兆候と見ていいだろう。最大の懸念は、これまで、「国内でファイナンス出来ているから日本国債は大丈夫」としていた論拠が崩れること。家計部門も、団塊世代の高齢化で赤字になるのは目前で、そうなると、海外に日本国債を買ってもらわないと発行できなくなる。海外投資家は、日本政府の財政状況からリスクに見合ったリターンを要求するから、これまでのような低金利での調達は不可能になる。

一つだけよさそうなのは、冒頭に書いた、外国人旅行者で、円安とビザ発給要件の緩和、LCC拡大で、今後も来日する旅行者は増え続けると思う。観光庁は、「訪日外国人旅行者を2016年までに2,000万人、2019年までに2,500万人、将来的には3,000万人とする」という目標を掲げているが、これは日本の持つ観光資源とインフラから言って、十分達成可能だ。何しろ、人口が半分の韓国への外国人旅行者でさえ1200万人で、3000万人というのは英国やドイツのレベルだ。「普通」にやったら達成できるはずだ。 

shikoku88 at 08:45│Comments(0)TrackBack(0)旅行 | 経済

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字