2014年06月22日
日本人はなぜ株で損するのか?
2011年に京大で行われた筆者による「株式運用」講義を基にした本。だが投資だけの本ではない。最終的には全て投資につながるのだが、政治経済、文化歴史、哲学にまで触れている。結局、それだけ人間を理解してないと、投資での成功はおぼつかないということのようだ。
シュンペーターの「資本主義を資本主義たらしめるのは、利潤追求でも市場機構でも私有制度でもなく、信用機構である」という言葉が紹介され、「日本を再び成長軌道に乗せるには金融産業の強化が不可欠」と説く。
「投資=安全保障」という概念も面白い。スイスが中立を保てるのは、勿論、中立を宣言したからではない。第二次大戦でも同じく中立を宣言したオランダとベルギーは中立宣言に関係なく蹂躙されている。スイスが長年にわたり中立を保てている最大の理由は、銀行にあるというのが筆者の見立て。世界中の富裕層の資産を預かっているので、誰も攻められないのだ。
145:日本はなぜ長期的な不況に陥ったか?*金融産業を徹底的に弱体化・不良債権の処理に苦しむ銀行から、政府が規制と監督強化で経営の自由度を極限まで奪った*銀行の国家管理の常態化シュンペーター「資本主義を資本主義たらしめるのは、利潤追求でも市場機構でも私有制度でもなく、信用機構である」→日本を再び成長軌道に乗せるには金融産業の強化が不可欠150:革新的な企業はほとんどがオーナー企業・意思決定が速く、経営責任が明確で思いきった損切が出来る・前例を容赦なく否定166:日本人はそもそも投資に向いてない*「今」に価値を置く国民性⇔「理想」「将来」を大事にする欧米人・一元論⇔二元論(一神教)177:銘柄ノート・毎日の新聞記事とその日の株価→どの情報が株価を動かすか204:スイスはなぜ中立を保てるか*銀行!(Private Banking)←世界中の富裕層206:FDI=安全保障210:2001-2006小泉内閣・「真の構造改革」への期待*失望「日本は変わらない」←2006守旧派の逆襲(ライブドア事件、村上ファンド事件)214:「学問は最高の道楽」梅棹忠夫
215:自分の周りの人間すべてを「他者」だと認識

