2014年06月15日
アレクサンドリカ
金曜日の夕方、予定通り、大学で開催されたEU FILM DAYSへ。今回見たのは、スロヴェニア映画の「アレクサンドリンカ」。19世紀後半から20世紀前半にかけてバルカン半島から大量にアメリカに移民したことは知っていたが、一方、女性たちがエジプトに出稼ぎに行っていたことは知らなかった。
なぜエジプト?かと思ったが、1952年のエジプト革命まで、イギリスの植民地そして王国としてのエジプトは綿花貿易で非常に栄えていたらしい。カイロやアレキサンドリアはその中核都市で、ヨーロッパ中から一旗揚げたい男たちが集まり、実際、沢山の億万長者が生まれた。彼らはビジネスに、奥方は社交に忙しく、子供たちの世話は乳母や子守に任されていた。その中で最高の評価を勝ち得ていたのは、「誠実で、勤勉で、美しい」スロヴェニアの女性たちだったのだ。
スロヴェニアは貧しく、エジプトは富んでいる。出稼ぎの女性たちは夫の10倍もの稼ぎから本国の家族に仕送りしていた。しかし、次第に、エジプトでの豊かな生活に慣れ、郷里から足が遠のく。夫も戦争で兵隊にとられ、子供の面倒を見る人が居なくなり、施設に預けられた子供も多かったようだ。
イタリアの東に接するスロヴェニアを代表する企業はスキーのELAN。5年ほど前、ここの従業員が日本語研修に来た時、うちで3か月ほど預かったことが有る。Anaはどうしているのだろう?久しぶりに連絡を取ってみよう。
19世紀後半から20世紀前半にかけて、スロヴェニアから大勢の女性たちがエジプトに出稼ぎに行った。乳母や女中としてエジプト人に雇われた彼女たちは「アレクサンドリンカ」と呼ばれ、本国に残してきた貧しい家族を支えた。当事者や縁のあった人々へのインタビューを通じて当時の様子を浮き彫りにしたドキュメンタリー作品。