2014年04月01日
理化学研究所

ついに、理研の調査委員会が、「STAP細胞を捏造」と判断した。早稲田にとって、本業の研究&教育での久しぶりの明るい話題と思っていたのに、残念だ。その背景に、「予算の獲得競争」があったことは間違いない。
私が大学に入って驚いたことの一つは、「お金とは稼ぐものではなく、貰ってくるもの」という意識である。民間企業が「何か価値のあるものを提供してその対価を得る」ことによって成り立っているのに対して、大学では教員が研究案を提示し、予算を貰って初めて研究ができる。そこに競争があるのは間違いないが、論文を学術誌に載せることが目的になってしまい、「大半の研究が再現できない」ということが、海外の調査によっても明らかになっている。STAP細胞の場合、余りに話題になったため世界中で再現実験が行われたが、大半の研究は検証もされないというのである。
今では、独立行政法人となった理化学研究所だが、元はと言えば、三共製薬の創業者である高橋譲吉や、日本資本主義の父ともいわれる渋沢栄一によって設立された民間の研究所だ。研究資金の枯渇を、研究成果の事業化によって乗り切り、戦前は資金潤沢で束縛がなく、「研究者の楽園」と言われた。その流れをくむ企業は、理研ビタミン、リコー、リケンなどがある。
いわば、日本の研究開発型ベンチャーの魁であったが、戦後GHQの命令で解体された。後に株式会社として再出発し、政府出資を受ける。それはやがて特殊法人となり、2003年に現在の独立行政法人となる。
良い研究を行うためには、独自財源が必要だと改めて思う。それは国も含めて、「どこからか貰ってくるもの」でないほうがいい。
