2014年01月05日
武士の家計簿
3年前の映画だが、録画しておいたのを正月に見た。
親子3代に渡る、加賀藩の御算用者、つまり今風に言えば、「経理係」の物語。父親猪山信之は優秀な御算用者であるが、武士としての体裁を捨てられない。息子の直之の婚礼が決まり、新に当主となる直之が家計を見直したところ、借金は年収の2倍にもなり、金利は18%で赤字は膨らむ一方。
直之は家計の大リストラを決断し、まず売れる家財道具は全て売ってしまう(資産処分)。次に、得られた売却金を元に、借入先と一括返済の見返りに大幅な借金の減額交渉をする(負債の減免)。その後、毎月の支出を見直し、質素倹約に努める(経費見直し)。こうして、家計の黒字化を果たすのである。
この手法は、現在の会社再建と何ら変わらない。財務リストラの教科書通りだ。直之の子成之は、幕末、新政府の大村益次郎に見出され、新政府軍の財務を支える。明治になって、帝国海軍の主計官になり、ついには海軍主計大鑑(主計官の最高位)まで上り詰め、年収は現在価値で3600万円になったという。
これら全てが(映画として脚色はあるだろうが)、猪山家が残した「家計簿」に基づいた史実であるというのが興味深い。今月末までGyaO!で無料放映しているようなので、見逃した方にはオススメ。
磯田道史原作のベストセラー「武士の家計簿『加賀藩御算用者』の幕末維新」を、森田芳光監督が映画化した異色時代劇。代々加賀藩の財政に携わり“そろばんバカ”と呼ばれた下級武士が、妻の支えを得ながら一家、そして藩の財政を切り盛りしていく姿を描く。主演は、『南極料理人』の堺雅人、彼の献身的な妻役に『ごくせん』シリーズの仲間由紀恵。先行き不透明な現代にも通じる、幕末維新の激動の時代をたくましく生き抜いた主人公一家の姿が胸を打つ。 (Yahoo!映画紹介から)