2013年12月25日
哀れなドータリイカ・カップル

隠岐には「イカ寄せの浜」 という入江がある。文字通り、「イカが押し寄せてきた」ことからついた名前で、昔は、毎年冬になるとスルメイカの大群が浜に押し寄せていたらしい。
環境が変化したためか、沖で定置網で獲ってしまうようになったためか、今ではスルメイカは来ないという。しかし、ドータリイカは時々来るそうだ。
たまにしか来ないのでプロは相手にしないようだが、天皇誕生日の休み、そこで張っていたのは小学生グループだった。それに、イカを捕まえるところを取材しようというNHK松江放送局のTVクルー。
私が通りかかった時、丁度、「居た!」との声。釣竿を持った子供と、鉄のかぎ針(ギャフというらしい)を持った子供が走る。
入江に姿が見えたのは、雄雌のカップル。こうやってカップルで現れるのは「見合い」のためらしい。この時、どちらを先に釣るかは鉄則があり、必ずメスを先に釣らないといけないという。なぜなら、メスを先に釣られてもオスは逃げないが、オスを先に釣られるとメスは逃げてしまうのだ

釣竿を持った子供が、竿を投げて、釣り針にメスイカを引っかける。手繰り寄せられたイカをギャフで引っかけて浜に上げる。言われていた通り、オスはメスが獲られられているにもかかわらず、未練がましく?辺りを泳いでいる。子供たちすかさず、オスも捕える。そして揚げられたのが写真のカップル。苦しそうに、時折「バフ」とか言っている

今回捕えられたのは一杯5kg程。カップルで10kg。漁業権を持っていなければそもそも漁をしてはいけないので、漁協に持っていって組合員の名前で売るのだという。これで数千円になるそうで、もっと大きかったり、時期によっては1万円程度までなることもあるそうだ。隠岐の子供たちはこうやって小遣いを自分で稼ぐのだとか。
ストーカーと言えば男と決まっており、女のストーカーというのは聞いたことが無い。今回、イカの生態を見て、「あー、これは(本能を司る)『爬虫類の脳』のせいなのだ」と思わずにはいられなかった。
