2013年12月18日
三権集中

先日、サムライインキュベータの「行動規範」のことを書いたが、そのタネ本である『武士道』を学生の必読書とし、「卒業までに学長に感想文を書かないと卒業できない」としているのが、国際教養大学(秋田)。創立5年にして、東大・京大と並ぶ偏差値となり話題になった。
同大学の創立者で初代学長の中嶋嶺雄先生は惜しくも今年亡くなられた。その中嶋先生が、大学改革のガンとして真っ先に挙げられていたのが、教授会。実は、国際教養大学創立の前は中嶋先生は、東京外国語大学の学長であり、中嶋先生が秋田で行ったことは全て東京外大でやろうとして出来なかったことばかりだった。全て、既得権益者集団と化した教授会に潰されたと著書で書かれている。
私も昨年初めて大学という組織に入り、その組織の粗末さに驚くばかり。組織設計が根本的に間違っている。民間企業なら、とっくの昔に潰れているだろう。民間なら「(潰れるまで)勝手にしてくれ」だが、一地方国立大学でも年間に100億円もの税金が投入される地域トップクラスの大組織である。こうした国立大学法人が全国に86校もあると思うと恐ろしくなる。
政府といえば、「三権分立」というのは中学生でも知っている。なぜ、そうなっているかといえば、「権力が集中すれば、その権力は必ず腐敗するから」である。
ところが、大学では、「学部の自治」との美名の下、教授会に権限が集中している。学部・研究科運営のルールを決めるのも教授会なら、その執行をするのも教授会、そして何か問題が起こったときどう処理するかを決めるのも教授会なのである。
いわば、立法・行政・司法全ての権限が教授会に集中しており、チェック&バランスが効かないようになっている。これでは、外部のことなど気にせず、内向きな組織になることは必然だ。そして、内向きな組織は腐敗し、やがて「不祥事」が起こることになる。