2013年05月05日
手袋資料館(グローブ・ミュージアム)

福山に「はきもの博物館」があれば、東かがわ市には手袋資料館(グローブ・ミュージアム)がある。
東かがわ市は、手袋全国生産の90%以上を生産する国内最大の産地であるだけでなく、ここに本社を置く企業が世界で生産する手袋数量及び金額は世界シェアトップである。
この地に手袋産業が起こったきっかけは、明治19年に地元の寺の息子両児舜礼が近所の娘タケノと大阪に駆け落ちしたこと。タケノは生活のため、大阪でメリヤス手袋の賃縫いを始める。
これに大きな需要があることを知った両児は、5年後に父の仏事に帰京した際、親戚を連れ帰って事業拡大を図る。
これがきっかけとなって、船場へ手袋を供給する産地としての東かがわの発展が始まる。
第一次大戦で大打撃を受けたドイツに代わり、東かがわがメリヤス手袋生産の世界的生産地となる。
地元での生産は1960年代まで拡大するが、高校進学率が上がるにつれ(昭和40年には香川の高校進学率は80%を超えている-これより高かったのは東京・神奈川・広島のみ)、生産の中心となる中卒の採用が次第に困難になり、1970年代からは海外での委託生産が始まる。
当初は、台湾・韓国。1980年代には中国での生産を始めている。その中国でも人件費の高騰とともに、現在の産地は東南アジアやインドなどに分散されつつある。
本件については、中核企業の一社に取材し、海外展開のケーススタディとして近々公開予定。
