2013年01月09日
War for Talent

宇宙は何でできているのか (幻冬舎新書)
同じく、8日の讀賣新聞「Nippon蘇れ 私の処方箋」から、村山斉(東大カブリ数物連携宇宙研究機構長)。
この方、「機構長の仕事は、宣伝、人材集め、研究資金獲得だ」と覚悟し、世界行脚をしているということ。優秀な頭脳を外国から日本に引き抜くに当たり、様々な障害に直面しているという。
・ 配偶者の職が見つかりにくい
・外国人が生活するバリアが高い(未だに、多くの物件で大家に断られる)
・資金力の違い(米国の大学なら、実験物理学者を招くのに、数億円の初期資金を提示することも)
総じて、優秀な人材に「来てください」という姿勢の米国に対し、日本は「採用してやる」という姿勢で、いつ公募するかも不明なら、交渉の余地もない。何を言っても、「前例がない」「私では判断できない」で、新しいことをやるのが難しい。「給与はいくらか」と聞いても返事がない。
給与に関して、私も、大学に応募するまでは、「そんなバカな」と思っていたのだが、実際応募して、面接で聞いても教えてくれなかった。大学教員をやっている複数の友人に聞いてみたが、皆「最初の給与を貰うまで分からなかった」という。
正に、「採用してやる」という姿勢なのだが、
・博士課程を終えた20代の独身研究者を終身雇用で採用することが前提となっており、中途採用に対応してない
・途中から入ると、民間に比べ極端に不利なことが分かっているので、誤魔化すために提示してない
・採用は教授会が決めるが、給与計算は事務が行うので、正確な金額は採用側が知らない
という背景があることが分かってきた。
私も、書類審査後突然電話があり、「X日X時に採用面接を行うので来てください」といきなり言われてビックリしたことを思い出す。候補日の選択肢もなければ、時間まで指定されている。都内ならまだしも、面接には飛行機に乗って高松に行かなければならない。そこまでいうなら、当然、「旅費は出るのですね?」と確認したら、出ないという。ビジネススクール卒業時の就職活動では、企業側からロンドンから東京までの往復交通費も出たし、日程も当然調整できた。
優秀な才能を取ろうと世界有数の大学が努力しているのに、世界ランクに入ってもないような日本の大学が「採ってやる」という態度でエラそうにやっている。こんな調子で二流校が一流校になれるわけがない。
