2012年08月07日
なぜ、自動車廃止デモは無いのか?
原発事故の当日から常に正確な情報発信をしていたのは大前研一氏。事故報告書についても各種出た中で最も論理的であると思う。
・ 福島第一原発と同じように津波に襲われた、福島第二原発も東海第二原発も生き残っている
・ 生き残れなかった福島第一原発との違いはどこにあったのか?と言うと、「外部電源」が残っていたかどうか
・ 政府と国会のどちらのレポートも、結局のところ原発再稼働問題に対して何ら役に立つ内容にはなっていない
・ 活断層があっても原発建設を中止する理由にはならない
・ 活断層が原因で大地震が起きて「外部電源」が破壊されたとしても、「原子炉そのもの」は緊急停止している
・ 原子力を削ると温室効果ガスの排出量が削減できないため、無理やり再生可能エネルギーの割合を高く見積もっている
・ 東芝・米ウエスチングハウス連合の新型炉である「AP1000」は、仮に福島第一原発と同じ状況になっても最後まで自力で冷却できる
・ 20年後には再び原子炉の安全性が確保される可能性
・ 再生可能エネルギーの割合を20%〜35%にするということは、現実的に運用不可能
・ 風力発電、太陽光発電の平均稼働率は約20%しかない
原子力発電も「技術」なので、「絶対安全」などないのは当然。人類は、犠牲を積み重ねながら技術を向上させてきた。
例えば、 自動車。かって日本では年間に1万人以上が交通事故で死亡。安全対策が積み重ねられた現在でも年間5000人近くが亡くなっている。全国規模での信号の設置、歩道の設置、自動車へのエアバッグの搭載等等、何十年にも渡りその対策に費やされた費用は膨大で、原子力安全対策費を上回るのではないか?それでも車を走らせている限り、「確実に」年間数千人が死亡する。
不思議なのは、年間数千人を死亡させ、数万人を傷つけている自動車を廃止しよう、というデモをまだ見たことがないこと。損害の規模から言えば、 何十年に一度起こるかどうかの原発事故より桁違いに大きい。何しろ、毎年、「確実に」起こる。
おそらく、自動車廃止運動が起こらないのは、車の便利さを享受しているのが個々であり、それに伴うリスクを許容しているからだろう。いや、原子力発電だって、発電に伴う安定した電力供給の恩恵を長年受けていたのは国民だった。ならば、違いは、「自分で運転しているか、第三者から買っているか」の違いか。自分で運転していれば諦めるが、人が運転を誤れば激しく非難する。
とすれば、将来、仮に「家庭用超小型原子力発電」が売り出されて、それで安価に発電できるとすれば、リスクを許容して一気に普及する?(笑)