2012年01月12日
ストーリーとしての競争戦略

ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)
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2年前に出版されて話題を呼んだ本。現在、Amazonでのカスタマー・レビューが94件。しかも、レビュー自体にコメントが多数ついている(トップに表示されているレビューで9件)。半数のレビューは★5の最高評価で、一部の人が低い評価を付け、平均で★4となっているが、これだけの話題を集めて、しかも経営戦略論というお堅い分野で議論を巻き起こしたというだけで十分成功した本。
結論としてはシンプルで、
「優れた戦略とは思わず人に話したくなるような面白いストーリー」
である、ということ。
「当たり前だ」という声もあろうが、本当にワクワクするような経営戦略を聞いたことはそれ程ない。大半の事業は既に世の中に存在する業態であるし、そこで他社と「ちょっとした違い」を出したり、「ちょっとだけ頑張る」ことで存続は出来るので、普通は十分なのだ。
しかし、大成功する会社は、「戦略を構成する要素がかみ合って、全体としてゴールに向かって動いていくイメージが動画のように見えてくる」(本書)
レビュワーの評価として低い理由の一つが、「(また)米国の経営論の焼き直しである」とか「既存の経営戦略論の紹介が半分」とかいうもので、同業の?経営論学者からのものと思われる。本書は実務家向けに書かれているので、その点は仕方なかろう。一読の価値あり。