2008年10月19日
原田武夫国際戦略情報研究所
元外交官の原田武夫氏が主催する無料セミナーに出席。昨年あたりから「売り出し中」の方であちこちで目にするようになった。
内容としては、原田武夫国際戦略情報研究所の設立趣旨が第一部で、第二部がサービス内容の説明と簡単な現在の国際状況分析。投資顧問ではないので、個別株の推奨などは行わず、国際政治経済に関してのトレンド分析。
この10年間なにも動かなかった(動けなかった)日本だが、「欧米の金融危機で現金を750兆円も温存している日本への注目が高まる」というシナリオ自体に目新しさはなかったが、果たしてどうか。
ユーロについて私の考えをいえば、United States of Europeへの道を紆余曲折を経ながら歩んできたのがここ20年の欧州であった。米国経済の強みは連邦国家として同一の通貨をもつ大経済圏としての経済合理性と、実際の経済政策を州単位で競い合っていること。
米国にない欧州の強みは、EU経済圏の「拡大」であった。毎年加盟国が増え、国境でのコントロールが撤廃され、人・物・金が自由に行きかうようになる。人件費高で苦しんでいたドイツ企業は東欧に工場を移し、シティの活況で潤ったイギリス人は南欧に別荘を買う。「国境」がなくなったので、これが簡単に出来てしまう。
この拡大が止まるときがユーロ高の終焉だと思っていたが、その時は来たようだ。原油高でロシアの復活が目覚しく、今までEUに続々加盟する旧ソ連諸国に対し殆ど影響力を行使できなかった。今年起こったグルジア紛争は「EU拡大をこれ以上許さない」という意思表示だ。
こういったところに起こった米国発のサブプライム問題が混乱に拍車をかけたといえる。